(AM) ユーロ/米ドルが約2年1カ月ぶりの高値。一段高の可能性も!?

2020/07/31 08:58

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米景気をめぐる懸念や米FRBの低金利政策が長期化するとの観測から、米ドルに対して下押し圧力
・ユーロ圏や英国、豪州の当局者はいまのところ自国通貨高を懸念していない!?
・ユーロ圏GDP(31日発表)の結果次第では、ユーロ/米ドルは1.20000米ドルを目指す可能性あり

(欧米市場レビュー)

7月30日欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は104.606円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.18451米ドル、英ポンド/米ドルは1.30999米ドル、豪ドル/米ドルは0.71936米ドルへと上昇。トランプ米大統領が11月の大統領選を延期する可能性に言及し、米ドルに対して下押し圧力が加わりました。なお、トランプ大統領は日本時間31日朝、「大統領選の延期は望んでいないが、郵送投票で問題が生じる可能性を不安視している」と語りました。

米国の4-6月期 GDP(国内総生産)速報値は前期比マイナス32.9%と、市場予想(マイナス34.5%)ほど落ち込まなかったものの、米ドルの支援材料とはなりませんでした。

※米GDPの結果について詳しくは、本日31日の『ファンダメ・ポイント』をご覧ください。

カナダドルも下落。カナダドル/円は一時77.842円へと値を下げ、約2カ月ぶりの安値を記録。米WTI原油先物(原油価格の代表的な指標)の下落が、カナダドルの重石となりました。

※カナダドル/円のテクニカル分析については、本日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

(本日の相場見通し)

昨日(7/30)、米ドル/円は4カ月半ぶり安値をつけ、ユーロ/米ドルは約2年1カ月ぶり、英ポンド/米ドルは4カ月半ぶり、豪ドル/米ドルは約1年3カ月ぶりの高値を記録。足もとで米ドル安が進行しています。

足もとの米ドル安の背景として、“米国での新型コロナウイルスの感染拡大によって米景気回復ペースが鈍化するとの懸念”や“FRB(米連邦準備理事会)の低金利政策が長期化するとの観測”などが挙げられます。

日本の財務省幹部は7月29日、「為替の安定が重要であり、緊張感を持って為替市場の動向を注視している」と語る一方、ユーロ圏や英国、豪州などの当局者は今のところ米ドル安による自国通貨高(ユーロ高、英ポンド高、豪ドル高)を懸念していないようです(米国は米ドル安を歓迎!?)。

米ドルに対して下押し圧力が加わりやすい状況は当面続くとみられ、米ドル安はとりわけユーロや英ポンドに対して進みやすいかもしれません。豪ドルについては、米中関係や豪中関係が悪化し、また豪州での新型コロナウイルスの感染拡大をみると、伸び悩む可能性もあります。

本日(7/31)、ユーロ圏の4-6月期GDP(国内総生産)速報値が発表されます(日本時間18:00)。それが市場予想(前期比マイナス12.0%、前年比マイナス14.5%)ほど落ち込まなければ、ユーロ/米ドルは堅調さを増しそうです。ユーロ/米ドルの目先の上値メドとして、1.20000米ドル(心理的節目)が挙げられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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