(AM) EU首脳会議、復興基金をめぐり難航

2020/07/20 09:10

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・EU首脳会議は復興基金について18日までに結論が出ず、19日も協議
・EU大統領は補助金枠の5000億ユーロから4000億ユーロへの引き下げを提案
・ただ、オランダやオーストリアは補助金枠のさらなる引き下げを求めているもよう
・EU首脳は復興基金について合意できるか否か

(欧米市場レビュー)

17日欧米時間の外為市場では、ユーロが堅調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.14409米ドル、ユーロ/円は122.523円へと上昇しました。EU(欧州連合)首脳会議での復興基金の合意への期待感がユーロの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

EUは17日と18日に首脳会議を開き、復興基金の設立について協議したものの、各国の意見に溝があって結論が出ませんでした。会議は19日まで延長され、現在(日本時間20日午前9時)も続いているもようです。

欧州委員会は5月に7500億ユーロ規模の復興基金を提案。7500億ユーロの内訳は、補助金(返済不要)枠が5000億ユーロ、融資(返済が必要)枠が2500億ユーロでした。オランダ、オーストリア、スウェーデン、デンマークの4カ国は補助金ではなく融資で行うべきとの立場であり、欧州委員会の案に反対。ミシェルEU大統領は首脳会議で新たに“補助金枠を4000億ユーロへと引き下げる(その分、融資枠を3500億ユーロへと引き上げる)”ことを提案しましたが、オランダとオーストリアはその案を拒否し、補助金枠のさらなる引き下げを求めているようです。一方、スウェーデンやデンマークはミシェル大統領の案に反対していないとの報道があります。

復興基金をめぐる報道にユーロが反応する可能性があります。EU首脳が復興基金について合意すればユーロが上昇し、ユーロ/米ドル1.14819米ドル(3/9高値)を超えるかもしれません。一方、首脳会議が物別れに終わった場合、ユーロに対して下押し圧力が加わりそうです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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