(AM) 市場の関心は米雇用統計へ!?

2020/07/02 09:17

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・最近の米国の経済指標はおおむね良好な結果
・本日2日発表の米雇用統計が堅調な結果になれば、リスク回避の動きが後退する可能性あり

(欧米市場レビュー)

7月1日欧米時間の外為市場では、米ドルと円が軟調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.12721米ドル、ユーロ/円は121.091円、豪ドル/米ドルは0.69395米ドル、豪ドル/円は74.534円へと上昇しました。米国の6月ISM製造業景況指数の堅調な結果や新型コロナウイルスのワクチンに関する報道(※)を受け、リスク回避の動きが後退し、米ドルや円の重石となりました。

※「ファイザー(米製薬大手)とバイオNテック(独バイオ医薬ベンチャー)が共同で開発中の新型コロナウイルスのワクチンが、初期段階の臨床治験で有効性や十分な忍容性を示した」と伝わりました。

(本日の相場見通し)

最近の米経済指標の結果はおおむね良好です。5月の住宅販売保留指数(6/29発表)は前月比44.3%、6月消費者信頼感指数(同6/30)は98.1となり、いずれも市場予想(19.7%、91.1)を上回りました。

昨日(7/1)の米国の6月ISM製造業景況指数は52.6と、市場予想(49.9)以上に5月の43.1から上昇。業況判断の分かれ目である“50”を4カ月ぶりに上回り、2019年4月以来の高水準を記録しました。6月ADP雇用統計(7/1)は前月比236.9万人増と市場予想(300.0万人増)を下回ったものの、5月分が276.0万人減から306.5万人増へと上方修正されました。

ただ、6月以降、米国では新型コロナウイルスの新規感染者数が増加しており、また一部の州は経済活動の再開を休止、あるいは営業制限を強化しています。米経済指標は今後再び悪化する可能性があるため注意が必要でしょう。

本日(2日)の市場の関心は、米国の6月雇用統計へと向けられそうです(日本時間21:30発表)。市場予想は失業率が12.3%、NFP(非農業部門雇用者数)が前月比300.0万人増。いずれも5月の13.3%、250.9万人から改善するとみられています。米雇用統計の調査対象期間は12日を含む週となっているため、最近の一部の州での経済活動の休止などは今回の統計にほとんど反映されていない可能性があります。

それでも、今回の雇用統計が市場予想と比べて良好な結果(市場予想を失業率は下回る、NFPは上回る)になれば、市場ではリスク回避の動きが後退するかもしれません。リスク回避の後退は米ドルや円にとってマイナス材料であり、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドル、クロス円は堅調に推移する可能性があります。一方、米ドル/円は米ドル売りと円売りの綱引きとなり、比較的落ち着いた値動きになるかもしれません。米ドル/円の目先のメドとして、上値が200日移動平均線(1日時点で108.383円)、下値は106.077円(6/23安値)が挙げられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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