(AM) 本日、ECB理事会開催。OPECプラス会合は!?

2020/06/04 09:46

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・ECB(欧州中銀)はパンデミック緊急プログラムの規模を拡大か
・OPECプラス会合は4日に開催されるのか。開催されなければ、米WTI原油先物は軟調に推移する可能性も
・WTI原油先物の下落は、カナダドルやメキシコペソにとってマイナス材料

(欧米市場レビュー)

3日欧米時間の外為市場では、米ドル安円安の展開。一時、ユーロ/米ドルは1.12553米ドル、豪ドル/米ドルは0.69789米ドル、ユーロ/円は122.569円、豪ドル/円は65.739円へと上昇しました。NYダウが大幅に上昇するなか、リスク回避の動きが後退し、米ドル安や円安の材料となりました。NYダウは、前日比527.24ドル高の26269.89ドルで取引を終了。約3カ月ぶりの高値を記録しました。米経済指標が堅調な結果となり、ダウを押し上げました。米経済指標の結果は5月ADP雇用統計が前月比276.0万人減、5月ISM非製造業景況指数は45.4。市場予想はそれぞれ、900.0万人減、44.0でした。

BOC(カナダ中銀)は政策金利を0.25%に据え置きました。声明では、「新型コロナウイルスが世界経済に与える影響は、ピークに達したようにみえる」とし、「金融状況は改善し、商品価格はここ数週間上昇している」と指摘。カナダ経済については、「パンデミックの影響で生産と雇用が歴史的に縮小している」としつつも、「最も深刻なシナリオは回避したようだ」としました。BOCは4月の金融政策報告で最も深刻なシナリオとして、“カナダの第2四半期(4-6月期)のGDP(国内総生産)は、2019年第4四半期と比べて30%減少する”と想定していました。

なお、今回はマクレムBOC新総裁(会合当日の3日に就任)のもとで初めて開催された会合でした。

BOCの政策金利発表後にカナダドルが上昇しました。政策金利の据え置きは市場予想通りだったものの、声明でカナダ経済について「最も深刻なシナリオは回避したようだ」との見方が示されたためと考えられます。

(本日の相場見通し)

ドイツの連立与党は3日、1300億ユーロ規模の景気刺激策について合意。刺激策には付加価値税減税や子育て家庭への現金給付などが盛り込まれました。ドイツが景気支援に向けて動いたことは、ユーロにとってプラス材料と考えられます。

本日(4日)、ECB(欧州中銀)理事会が開催されます。政策金利は据え置かれそうです。一方、PEPP(パンデミック緊急プログラム)の規模については、市場では5000億ユーロ拡大するとの見方があります。ECBがPEPPの規模を市場予想以上に拡大すれば、ユーロ圏景気をめぐる懸念が後退し、ユーロが堅調に推移する可能性があります。ユーロ/米ドルは3月12日高値の1.13302米ドル超えを試し、ユーロ/円は123円台へと上昇するかもしれません。

※ユーロについてのファンダメンタルズ分析およびテクニカル分析については、それぞれ本日の『ファンダメ・ポイント』『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

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米WTI(原油価格の代表的な指標)の7月物は4日、前日比0.48ドル高の1バレル=37.29ドルで取引を終了。一時は38.18ドルへと上昇し、期近物としては3月6日以来、約3カ月ぶりの高値をつけました。

足もとのWTI原油先物の上昇は、各国の経済活動再開(需要が持ち直すとの観測)やOPECプラスによる協調減産の実施(供給の減少)が挙げられます。“OPECプラスは次回会合を6月9-10日から4日へと前倒しする”との観測もWTI原油先物の支援材料です。

ただ、OPECプラス会合は4日(本日)に開催されないとの報道があります。イラクやナイジェリア、カザフスタンなどは協調減産で自国に課された減産目標を5月に達成できませんでした。減産目標を守らなかった国に対してどのように対応するのかについて協議が難航しているもようです。

OPECプラス会合が4日に開催されなければ、WTI原油先物は軟調に推移するかもしれません。その場合、カナダドルやメキシコペソは上値が重い展開になる可能性があります。


執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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