(AM) カナダドル:3日、BOCが政策金利を発表

2020/06/03 09:26

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・景気回復期待から主要国株価が堅調に推移。株高がさらに進めば、米ドルや円に下押し圧力が加わりそう
・BOC(カナダ中銀)が景気の先行きについて前向きな見方を示した場合、カナダドルは一段高も

(欧米市場レビュー)

2日欧米時間の外為市場では、が全面安の展開。一時、米ドル/円は108.734円、ユーロ/円は121.583円、豪ドル/円は74.910円、カナダドル/円は80.478円へと上昇しました。主要国の株価が堅調に推移したことでリスク回避の動きが後退し、円安材料となりました。NYダウの終値は、前日比267.63ドル高の25742.65ドル。米景気の回復期待に支えられ、ダウは終値で3月6日以来、約3カ月ぶりの高値を記録しました。

(本日の相場見通し)

2日、NYダウは終値で約3カ月ぶりの高値をつけ、日経平均は同じく2月26日以来の高値を記録。英FTSE(前日比0.87%高)や独DAX(同3.75%高)も上昇しました。米国での抗議デモは拡大しているものの、市場ではそれ以上に米国など主要国の景気回復への期待の方が大きいようです。

本日(3日)、米国のADP雇用統計ISM非製造業景況指数(いずれも5月分)が発表されます(日本時間21:15、23:00)。市場予想はそれぞれ、前月比900.0万人減、44.0。ADP雇用統計は4月(2023.6万人減)と比べて減少幅が縮小し、またISM非製造業景況指数は業況判断の50を引き続き下回るものの、4月の41.8から上昇するとみられています。

ADP雇用統計などが市場予想よりも良好な結果になった場合、主要国株価は堅調に推移しそうです。株価が上昇すれば市場ではリスク回避の動きが後退し、米ドル安や円安が進む可能性があります。

日足チャートをみると、米ドル/円は2カ月近くにわたって抑えられてきた108円水準を上回ったうえ、200日移動平均線(2日時点で108.344円)も超えました。そのため、テクニカル面から下支えされやすいと考えられます。目先は109.341円(4/6高値)が上値メドになりそうです。

本日はまた、BOC(カナダ中銀)が政策金利を発表します(日本時間23:00)。BOCは3月に政策金利を過去最低の0.25%へと引き下げ、またQE(量的緩和)を開始。4月15日の前回会合では金融政策を据え置きました。

BOCは引き続き3月に実施した金融緩和の効果を見極めると考えられ、今回も金融政策の現状維持を決定しそうです。焦点は、声明でカナダ経済についてどのような見解が示されるのかになるとみられ、カナダ景気の先行きについて前向きな見方が示されればカナダドルが堅調に推移する可能性があります。カナダドル/円の目先の上値メドとして、81.925円(2/28高値)が挙げられます。

なお、BOCではポロズ総裁が6月2日に任期満了で退任。マクレム氏(元BOC上級副総裁)が3日に新たに総裁に就任します。今回はマクレム総裁のもとで初めての会合です。

※カナダドル/円のテクニカル分析は、本日3日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

***

RBA(豪中銀)は2日、金融政策の現状維持を決定。政策金利(0.25%)と3年物豪国債の利回り目標(0.25%前後)のいずれも据え置きました。

RBAの声明は、「豪経済は非常に困難な時期を迎えており、1930年代以来最大の景気後退を経験しつつある」と指摘。その一方で、新規感染率は大幅に低下しており、いくつかの制限は以前に考えられていたよりも早く緩和されており、また個人消費の一部に持ち直しの動きがみられるとし、「景気後退の深さは以前に予想したほどではない可能性がある」との見方を示しました。

RBAは豪景気について前向きな認識を示しました。また、声明では豪ドルについて言及した文言はなく、足もとの豪ドル上昇に対して懸念が示されませんでした。これらは豪ドルの下支え要因と考えられます。このところリスク回避の動きが後退していることも、投資家のリスク意識を反映しやすい豪ドルにとってプラス材料です。

本日(3日)、豪州の1-3月期GDP(国内総生産)が発表されます(日本時間10:30)。それが市場予想(前期比:-0.4%、前年比:1.4%)を上回る結果になれば、豪ドルは堅調さを増しそうです。豪ドル/米ドル0.69298米ドル(1/16高値)を超え、さらに0.70000米ドル(心理的節目)を試す可能性があります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


topへ