(AM) 米国は香港への優遇措置撤廃を表明。中国の対応は!?

2020/06/01 08:29

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米国の措置に中国は対抗する構え
・米国の対中追加関税や米中の第1段階の貿易合意に関する報道に注意が必要か
・米国内で抗議デモが拡大

(欧米市場レビュー)

5月29日欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.11418米ドル、豪ドル/米ドルは0.66795米ドル、ユーロ/円は119.851円、豪ドル/円は71.877円へと上昇しました。トランプ米大統領は「中国は香港の高度な自治に関する約束を破った」と批判し、「香港に対する優遇措置を撤廃する措置をとる」と表明。また、香港の自治の阻害に関与しているとみなす人物に制裁を科すとしました。ただ、トランプ大統領は“対中追加関税”や“米中の第1段階の貿易合意”について言及しなかったことで、市場ではリスク回避の動きが後退し、米ドル安や円安の材料となりました。

(本日の相場見通し)

リスク回避の動きが強まりかねない要因は依然としてあります。

中国は「外国勢力が香港に干渉するならば、中国は対抗措置をとる」としており、米国の措置に対する中国側の対応には注意が必要です。また、トランプ米大統領が5月29日の会見で言及しなかった対中追加関税や米中貿易合意に関する報道が出てくるかもしれません。

米ミネソタ州のミネアポリスで黒人男性が白人警官に暴行を受けて死亡した事件をめぐり、全米で抗議デモが拡大しています。抗議デモは約50都市へと広がっており、また少なくとも25都市で夜間の外出禁止令が出ています。

リスク回避の動きが市場で強まる場合、米ドルや円が強含むとみられ、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、クロス円は上値が重い展開になりそうです。

本日(1日)は、米国の5月ISM製造業景況指数が発表されます(日本時間23:00)。市場予想は43.5と、業況判断の分かれ目である“50”は引き続き下回るものの、2009年4月以来の低水準を記録した4月の41.5から改善するとみられています。市場予想を大きく上回る結果になれば、米景気の先行きをめぐる懸念が後退して米ドルが堅調に推移する可能性があります。

日足チャートをみると、米ドル/円は約1カ月半にわたり、おおむね107円台で上下動を繰り返してきました。そのため、108円に近づくにつれて“売り(米ドル売り/円買い)圧力”が強まると考えられます。


執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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