(AM) 本日28日、中国全人代が香港国家安全法を採択へ

2020/05/28 08:54

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・香港国家安全法をめぐる米中の動き。米国は同法に反対しており、対中制裁を示唆
・米中の対立が一段と激化するとの懸念が強まれば、リスク回避の動きが強まるかも

(欧米市場レビュー)

27日欧米時間の外為市場では、ユーロが強含み。一時、ユーロ/米ドルは1.10277米ドル、ユーロ/円は118.860円へと上昇し、それぞれ4月1日以来、4月9日以来の高値をつけました。欧州委員会が加盟国の経済を支援するため7500億ユーロの復興基金案を発表し、ユーロの支援材料となりました。

英ポンドは軟調に推移。一時、英ポンド/米ドルは1.22047米ドル、英ポンド/円は131.601円へと下落しました。英首相報道官がEU離脱前の状態が維持される移行期間について、「政府の方針に変更はなく、12月31日に終了する」と発言。移行期間の延長を求めない考えを示したことで、英ポンドに対して下押し圧力がかかりました。市場では、“英国とEUはFTA(自由貿易協定)などを締結できずに12月31日までの移行期間が終了し、「合意なき離脱」と同じような状況になる”との懸念があります。

(本日の相場見通し)

中国全人代(全国人民代表大会)は本日(28日)、香港での反政府的な動きを取り締まる「国家安全法」法案を採択する予定です。

「一国二制度が崩壊するおそれがある」として、米国は香港国家安全法の導入に強く反対。トランプ米大統領は26日、同法について「強力な対応を準備しており、週内に発表する」と語りました。トランプ大統領の発言に中国政府は反発。中国外務省報道官は「中国はいかなる外国の干渉を受け入れない。外国勢力が間違った行動をとれば、中国は対抗措置を取る」と語りました。

香港国家安全法をめぐる米中の対応に注意が必要です。両国の対立が一段と激化するとの懸念が市場で高まれば、リスク回避の動きが強まるかもしれません。その場合、米ドルや円が強含むとみられ、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、豪ドル/米ドルや豪ドル/円は軟調に推移する可能性があります。

本日はまた、ユーロ圏の5月の景況感指数や消費者信頼感指数(確定値)が発表されます(日本時間18:00)。市場予想はそれぞれ70.3、マイナス18.8と、景況感指数は4月の67.0から改善し、消費者信頼感指数は速報値(マイナス18.8)から変わらないとみられています。いずれも市場予想よりも良好な結果になれば、ユーロが底堅く推移しそうです。ユーロ/米ドルは、200日移動平均線(27日時点で1.10093米ドル)より上の水準に定着する可能性があり、また米ドル/円が大きく下がらなければ、ユーロ/円も200日移動平均線(27日時点で119.256円)に接近するかもしれません。


執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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