(AM) 本日22日、日銀臨時会合開催。米中関係に要注意

2020/05/22 08:43

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・日銀は新たな資金供給策を決定しそう。それ以外は現状維持か
・トランプ米大統領は「中国が香港に対して国家安全法を導入した場合、米国は極めて強硬に対応する」と発言。中国は全人代で同法を議論

(欧米市場レビュー)

21日欧米時間の外為市場では、米ドルが強含み。一時、ユーロ/米ドルは1.09355米ドル、豪ドル/米ドルは0.65510米ドル、ユーロ/円は117.733円、豪ドル/円は70.519円へと下落しました。NYダウが軟調に推移するなか、リスク回避の動きが強まり、米ドルや円の支援材料となりました。

南アフリカランドも堅調。ランドは、対米ドルや対円で3月27日以来の高値を記録しました。SARB(南アフリカ中銀)は0.50%の利下げを決定。政策金利を4.25%から3.75%へと引き下げました。これは市場予想通りの結果です。ただ、0.50%の利下げは3対2の僅差で決定され(2人は0.25%の利下げを主張)、それがランドの支援材料となりました。

TCMB(トルコ中銀)は0.50%の利下げを決定。政策金利を8.75%から8.25%へと引き下げました。利下げは9会合連続。0.50%の利下げは市場予想通りの結果でした。

声明は「新型コロナウイルスの影響によって3月中旬から(トルコの)経済活動は弱まり始め、経済活動の鈍化は4月に一段と顕著になった」と指摘。その一方で、「感染拡大抑制策の緩和を受け、5月前半に底を打った兆候がみられる」との見方を示しました。TCMBの利下げ発表後にトルコリラは上昇したものの、上昇は一時的でした。

(本日の相場見通し)

本日(22日)、日銀の臨時の金融政策決定会合が開かれます(日本時間09:00開始)。会合では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている中小企業の資金繰りを支援するため、金融機関を通じた新たな資金供給策が決定されるとみられます。一方で、それ以外の金融政策は現状を維持しそうです(短期政策金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する)。

日銀が“22日に臨時会合を開く”と発表したことで、19日の外為市場では円安が進みました。そのため、本日の臨時会合の結果にサプライズがなければ(新たな資金供給策を決定、それ以外の金融政策は現状維持)、目先の材料出尽くし感から、円が買い戻される(円高に振れる)可能性があります。

米国と中国の関係には注意が必要かもしれません。新型コロナウイルスの発生源をめぐり両国は対立するなか、トランプ米大統領は21日に「中国が香港に対して国家安全法を導入した場合、米国は極めて強硬に対応する」と述べました。本日開幕する中国の全人代(全国人民代表大会)では、香港での国家分裂行為やテロ活動、外国勢力による介入などを禁止する“国家安全法”が議論されます。米中の対立が一段と激化した場合、リスク回避の動きが市場で強まる可能性があります。リスク回避は米ドル高や円高の要因と考えられます。

日足チャートをみると、米ドル/円は4月14日以降、おおむね106~108円のレンジで上下動を繰り返しています。そのことが市場で意識され、106円に近づく場面では“買い(米ドル買い/円売り)意欲”が強まって米ドル/円は下げ渋る可能性があります。


執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

topへ