(AM) トルコ中銀と南アフリカ中銀が政策金利を発表

2020/05/21 09:19

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・トルコ中銀は利下げを決定か。利下げ幅は0.50%との見方が市場では有力
・トルコ中銀が大幅な利下げに踏み切れば、トルコの実質金利の低さが市場で意識される可能性あり
・南アフリカ景気の先行きを市場は懸念。南アフリカ中銀は景気の下支えに積極的と市場がみなせば、ランドの下落は一時的の可能性も

(欧米市場レビュー)

20日欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は107.340円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.09959米ドル、豪ドル/米ドルは0.66150米ドル、NZドル/米ドルは0.61537米ドルへと上昇しました。欧州株や米国株が堅調に推移するなか、リスク回避の動きが後退し、米ドルの重石となりました。

メキシコペソは上昇。対円(メキシコペソ/円)で一時4.642円へと値上がりし、4月10日以来の高値を記録。また、対米ドルでは3月27日以来の高値をつけました。原油価格の上昇が産油国の通貨であるペソの支援材料となりました。米WTI原油先物(原油価格の代表的な指標)の7月物は、前日比1.53ドル高の1バレル=33.49ドルで取引を終了。一時は33.74ドルへと上昇し、期近物として3月16日以来の高値をつけました。

※メキシコペソ/円のテクニカル分析については、本日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

(本日の相場見通し)

本日(21日)、TCMB(トルコ中銀)政策金利を発表します(日本時間20:00)。TCMBは前回4月22日の会合で1.00%の利下げを行い、現在の政策金利は8.75%です。

新型コロナウイルスの影響によってトルコ経済は大きな打撃を受けていることから、TCMBは本日の会合で追加利下げを決定しそうです。利下げ幅は0.50%との見方が市場では有力です。

通貨スワップをめぐる期待(*)からトルコリラは足もとで反発傾向にあります。一方、トルコの実質金利(政策金利から前年比の消費者物価指数上昇率を引いたもの)は20日時点でマイナス2.19%と、新興国の中で非常に低い水準にあります。メキシコと南アフリカの実質金利は20日時点でそれぞれ、3.35%と0.15%です(南アフリカは本日21日に政策金利発表)。

TCMBが市場予想の0.50%を上回る幅の利下げに踏み切れば、トルコの実質金利の低さが市場で改めて意識されてトルコリラに対して下押し圧力が加わる可能性があります。

*先週、「トルコは日本や英国と二国間通貨スワップ枠の設定を交渉しており、またカタールと中国とは既存のスワップ枠の拡大を協議している」と報道されました。TCMBは20日、「カタールとの通貨スワップ枠を50億米ドル相当から150億米ドル相当へ3倍に拡大した」と発表しました。

***

本日はまた、SARB(南アフリカ中銀)政策金利を発表します(日本時間22時過ぎ)。SARBは4月14日に臨時会合を開き、1.00%の利下げを決定。現在の政策金利は4.25%です。

市場では、本日の会合で0.50%の利下げが決定されるとの見方が有力です。そのため、利下げ幅が0.50%を上回れば、南アフリカランドは下落しそうです。また、利下げ幅次第では南アフリカの実質金利(20日時点で0.15%)はマイナスへと転落します。ただし、市場は南アフリカ景気の先行きを懸念しています。SARBは景気の下支えに積極的と市場がみなせば、ランド安は一時的にとどまるかもしれません。


執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

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