(AM) 米WTI原油先物が2カ月ぶりの高値。カナダドルやメキシコペソにとってプラス材料

2020/05/19 08:32

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・ワクチン開発進展への期待感が高まり、NYダウが上昇
・“産油国による減産”や“需要が持ち直すとの観測”がWTI原油先物の上昇要因
・本日19日、豪中銀議事録公表。マイナス金利導入観測は浮上するか

(欧米市場レビュー)

18日欧米時間の外為市場では、ユーロが上昇。一時、ユーロ/米ドルは1.09239米ドル、ユーロ/円は117.189円へと値上がりしました。EU(欧州連合)加盟国を支援するため、独仏首脳が5000億ユーロ規模の復興基金を創設することで合意し、ユーロの上昇要因となりました。

※復興基金については、本日19日の『ファンダメ・ポイント』で解説していますのでご覧ください。

は軟調。一時、米ドル/円は107.466円、豪ドル/円は70.019円、NZドル/円は64.827円へと上昇しました。NYダウが大幅に上昇するなか、リスク回避の動きが後退し、円安材料となりました。

(本日の相場見通し)

NYダウは18日、前営業日比911.95ドル高の24597.37ドルで取引を終了。4月29日以来の高値をつけました。バイオ医薬大手の米モデルナが「(同社が開発を進める)新型コロナウイルスのワクチンが初期の臨床試験で有望な結果を示した」と発表。ワクチン開発の進展への期待感が高まり、ダウを押し上げました。

本日(19日)は引き続き、NYダウなど主要国の株価動向が材料になりそうです。株価が堅調に推移すれば、リスク回避の動きは一段と後退し、円安や米ドル安が進む可能性があります。

原油価格の動向にも注目です。原油価格の代表的な指標である米WTI原油先物の6月物は18日、前営業日比2.39ドル高の1バレル=31.82ドルで取引を終了。一時は33.32ドルへと上昇し、期近物として3月16日以来の高値を記録しました。OPECプラスが5月から原油の協調減産(日量970万バレル)を開始したこと、サウジアラビアが11日に「6月に日量100万バレルの追加減産を行う」と発表したこと、そして各国の経済活動の再開によって需要が持ち直すとの観測、それらがWTI原油先物の反発要因となっています。

カナダやメキシコは産油国であるため、原油価格の上昇はカナダドルやメキシコペソにとってプラス材料です。WTI原油先物が一段と上昇した場合、カナダドルやメキシコペソは上値を試す展開になりそうです。目先の上値メドとして、カナダドル/円77.206円(4/30高値)や78.427円(3/25高値)、メキシコペソ/円4.792円(3/27高値)が挙げられます。

RBA(豪中銀)議事録が本日公表されます(日本時間10:30)。今回は5日の定例会合分の議事録であり、5日の会合では“政策金利の0.25%への据え置き”や“3年物豪国債の利回りを0.25%付近に維持するために必要なだけ国債を買い入れるとの方針”が決定されました。RBAはマイナス金利の導入に慎重な姿勢を示してきました。一段の金融緩和の手段としてマイナス金利も選択肢の1つであることが議事録で判明した場合、豪ドルが軟調に推移する可能性があります。


執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

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