(AM) 欧州中銀は追加緩和決定か

2020/03/12 09:24

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・12日、ECB(欧州中銀)政策会合。どうような決定が下されたとしても、ユーロが反応しそう
・トランプ米大統領が午前10時から演説する予定。その内容が株式市場や外為市場の動向に影響を与えそう

(欧米市場レビュー)

11日欧米時間の外為市場では、円が堅調に推移。一時、米ドル/円は104.227円、ユーロ/円は117.548円、豪ドル/円は67.599円、メキシコペソ/円は4.850円へと下落しました。WHO(世界保健機関)は新型コロナウイルスの感染拡大について「パンデミック(世界的な大流行)と言える」と表明。NYダウが大幅に下落したことでリスク回避の動きが強まり、円の支援材料となりました。NYダウの終値は、前日比1464.94ドル(5.86%)安の23553.22ドルでした。

BOE(英中銀)は緊急利下げを決定。政策金利を0.75%から0.25%へ引き下げました。BOEの利下げは2016年8月以来、3年7カ月ぶりです。*詳しくは、本日12日の『ファンダメ・ポイント(英中銀が緊急利下げ、ECBも続きそう。日銀は?)』をご覧ください。

(本日の相場見通し)

FRB(米連邦準備理事会)は3日、BOC(カナダ中銀)は4日、そしてBOEは11日にいずれも0.50%の利下げに踏み切りました(FRBとBOEは臨時会合。BOCは定例会合)。

本日(12日)、ECB(欧州中銀)の政策会合が開かれます。FRBなどに追随し、ECBも追加の金融緩和に踏み切るとみられます。追加緩和策として、「利下げ(中銀預金金利の深掘り)」「TLTRO(貸出条件付き長期資金供給オペ)の拡充」産買い入れの拡大」などが考えられます。TLTROの拡充や資産買い入れの拡大が決定される可能性は高いとみられる一方、利下げするかについてECBは難しい判断に迫られそうです。主要政策金利である中銀預金金利は現在マイナス0.50%とすでに非常に低いうえ、深掘りすれば副作用(銀行収益の悪化など)を強めるおそれがあるためです。なお、市場は0.10%の利下げをほぼ完全に織り込んでいます。

ECBがどのような決定を下したとしてもユーロは反応しそうです。ECBが大胆な金融緩和策を打ち出せば、ユーロは下落する可能性があります。政策金利は21時45分に発表され、22時30分からラガルド総裁が会見を行います。

*ユーロ/米ドルのテクニカル分析は、本日12日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

主要国の株価は依然として不安定な状況であり、主要国の株価動向にも引き続き注意が必要です。トランプ米大統領が日本時間午前10時から経済や医療問題について演説を行う予定であり、その内容が主要国株価の動向に影響を与えそうです。演説が市場を失望させるような内容になれば、株価は軟調に推移し、米ドル/円クロス円は下値を試す可能性があります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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