(AM) リスク回避で米ドル/円やクロス円は一段と下落か

2020/03/02 08:47

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・中国の製造業と非製造業のPMIはいずれも過去最低
・新型コロナウイルスが中国経済に打撃を与えていることが浮き彫りとなり、リスク回避の動きが強まりそう
・トルコ軍とアサド政権軍の戦闘が激化。トルコリラはさらに下落する可能性あり

(欧米市場レビュー)

2月28日欧米時間の外為市場では、の全面高の展開。一時、米ドル/円は107.399円、ユーロ/円は118.270円、豪ドル/円は69.351円、NZドル/円は66.699円へと下落しました。新型コロナウイルスをめぐる懸念やNYダウの下落が、円高材料となりました。

(本日の相場見通し)

2月29日、中国の2月の製造業と非製造業のPMI(購買担当者景気指数)が発表されました。結果は製造業が35.7、非製造業が29.6と、1月の50.0、54.1から大幅に低下。いずれも景況判断の分かれ目である“50”を下回り、過去最低を記録しました。

新型コロナウイルスが中国経済に打撃を与えていることが浮き彫りとなったことで、本日(3/2)朝はリスク回避の動きが一段と強まっており、米ドル/円やクロス円が下落しています。

新型コロナウイルスの感染拡大や中国景気をめぐる懸念から、米ドル/円クロス円には引き続き下押し圧力が加わりやすいと考えられます。本日の日本や米国など主要国株価が下落すれば、下押し圧力はさらに強まるとみられ、米ドル/円106.437円(2019/10/4安値)を割り込む可能性があります。米ドル/円やクロス円は下値リスクがあり、要注意です。

イドリブ県(シリア北西部)をめぐり、トルコとアサド政権の緊張が一段と高まっています。アサド政権軍は2月27日、イドリブ県を空爆し、トルコ軍兵士33人が死亡しました。それを受けて、トルコ軍は報復攻撃を続けています。アカル・トルコ国防相は28日に「アサド政権軍の施設200カ所を攻撃した」と明らかにし、3月1日には「アサド政権軍の戦闘機2機を撃墜した」と発表しました。

トルコリラは一段と下落する可能性があり、リラ/円16.030円(2018/8/31安値)に向けて下がるかもしれません。

“エルドアン・トルコ大統領とプーチン・ロシア大統領が5日か6日に首脳会談を行う”との報道があります。ロシアはアサド政権の後ろ盾です。首脳会談が行われた場合、トルコとアサド政権の緊張が緩和するような合意(停戦など)ができるかが焦点になりそうです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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