(AM) NYダウが過去最大の下げ。一段と高まるトルコとアサド政権の緊張

2020/02/28 09:04

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・新型コロナウイルスの感染拡大により、主要国の株価がさらに下落すれば、リスク回避の動きが強まりそう
・「トルコはアサド政権に対する報復を決定した」との報道。両者が本格的な戦闘状態に陥るおそれ

(欧米市場レビュー)

2月27日欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は109.617円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.10039米ドル、豪ドル/米ドルは0.65893米ドル、NZドル/米ドルは0.63307米ドルへと上昇しました。米国の長期金利(10年債利回り)の低下やFRB(米連邦準備理事会)の利下げ観測が、米ドル安材料となりました。

メキシコペソ南アフリカランドトルコリラも下落。新型コロナウイルスをめぐる懸念からリスク回避の動きが強まり、新興国通貨全般に対して下押し圧力が加わりました。

(本日の相場見通し)

本日(28日)は引き続き、新型コロナウイルスに関する報道主要国(特に米国)の株価動向が材料になりそうです。NYダウは27日、新型コロナウイルスの感染者が世界的に拡大していることから経済成長をめぐる懸念が強まったことで、大幅に下落。前日比1190.96ドル(4.42%)安の25766.64ドルで終え、1日の下げ幅としては過去最大を記録しました。

新型コロナウイルスの感染拡大により、主要国の株価がさらに下落すれば、リスク回避の動きが強まりそうです。その場合、米ドル/円クロス円は下値を試す可能性があります。米ドル/円108.724円が目先の下値メドになりそうです。108.724円は、107.655円(1/8安値)から112.183円(2/20高値)への上昇幅4.528円に対して76.4%押しの水準です(フィボナッチ参考)。

米ドル/円(日足。2019/11/1~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

トルコリラは引き続きシリア情勢に要注意です。トルコのハタイ県の知事は27日、「イドリブ県(シリア北西部)でアサド政権軍による空爆を受け、トルコ軍兵士22人が死亡した」と発表(死者はその後29人に)。イドリブ県では、アサド政権軍と反体制派の戦闘が続いており、トルコは反体制派を支援しています。

空爆されたことを受けて、エルドアン・トルコ大統領は緊急の安全保障会議を開催。「会議では、アサド政権に対して報復することを決定した」との報道があります。

市場は “トルコ軍とアサド政権軍が本格的な戦闘状態に陥る”ことを懸念しています。その懸念はさらに高まるとみられ、トルコリラに対する下押し圧力は一段と強まりそうです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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