(AM) 新型肺炎が米国へと拡大

2020/01/22 09:08

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・新型肺炎の感染拡大への懸念からリスク回避の動きになりやすい地合いか
・21日に急落した中国株や香港株の動向。一段安になればさらなるリスク回避要因に
・BOC(カナダ中銀)政策会合。政策金利の今後の据え置き観測が一段と高まれば、カナダドルの上昇要因になりそう

(欧米市場レビュー)

21日欧米時間の外為市場では、が堅調に推移。一時、米ドル/円は109.764円、ユーロ/円は121.721円、豪ドル/円は75.086円、NZドル/円は72.319円へと下落しました。「米国内で新型コロナウイルスによる肺炎患者を確認した」と米疾病対策センターが発表。それを受けてリスク回避の動きが強まり、円高材料となりました。

トルドー・カナダ首相は21日、「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の議会承認が優先事項だ」と述べ、関連法案を29日に提示する方針を示しました。カナダは自由党の少数与党政権のため、法案の可決には他党の協力が不可欠です。メキシコやカナダは輸出全体の7割以上が対米輸出であり、そのためUSMCAの発効は両国の経済にとってプラス材料と考えられます。なお、米国とメキシコはUSMCAの批准手続きをすでに完了しています。

(本日の相場見通し)

新型コロナウイルスによる肺炎の感染者は中国国内にとどまらず、各国に広がりつつあります。感染がどの程度拡大するのか、またそれが景気に与える影響が不透明な状況では、リスク回避の動きになりやすいかもしれません。

昨日(21日)、新型肺炎に対する懸念から中国・上海総合指数や香港・ハンセン指数が急落しました(上海は1.4%安、香港は2.8%安)。中国株や香港株の動向にも目を向ける必要があるとみられ、それらが一段と下落した場合にはリスク回避の動きが強まり、米ドル/円クロス円が軟調に推移する可能性があります。米ドル/円109.379円(1/10安値)が目先の下値メドになりそうです。

本日、BOC(カナダ中銀)が政策金利を発表します(日本時間24:00)。政策金利は現行の1.75%に据え置かれるとみられ、今回は声明やポロズ総裁の会見で“金融政策の先行きについて新たな手掛かりが提供されるのかどうか”が焦点になりそうです。“BOCは政策金利を当面据え置く”と市場が予想するなか、声明やポロズ総裁の会見がその見方を補強する内容になれば、カナダドルが上昇する可能性があります。*詳しくは、20日の『デイリーフラッシュ(PM)』をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

topへ