(PM) トルコリラ:リビア&シリア情勢に要注意

2020/01/16 15:42

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・トルコが関与しているリビアとシリアの情勢に不穏な動き。一段と緊張が高まるようならトルコリラに下押し圧力も

リビアの暫定政権とLNA(リビア国民軍)は13日、モスクワで停戦協議を行いました。リビアでは西部の暫定政権と東部のLNAで国家が分裂しており、内戦状態にあります。両者は12日に停戦し、協議は停戦を恒久的なものにするため、それぞれを支援するトルコ(暫定政権)とロシア(LNA)が仲介して開催されました。

シラージュ暫定首相は停戦合意文書に署名したものの、ハフタルLNA司令官は文書に署名することなく14日にモスクワを離れ、協議は不調に終わりました。

そのことについてエルドアン・トルコ大統領は14日、「ハフタル(司令官)は逃げた」と非難し、「正当な政権への攻撃を続けるなら、(トルコは)ハフタルにしかるべき教訓を与えることを躊躇しない」と語りました。トルコは1月上旬、暫定政権を支援するために軍の派遣を開始。トルコが支援するシリアの反体制派の戦闘員がリビア入りしているとの報道もあります。

19日にベルリンでリビア問題に関する国際会議が行われる予定です。会議にはロシアやトルコなど関係国の首脳のほか、シラージュ暫定首相やハフタル司令官も招待されているようです。そこで両者が停戦合意できるかどうかが次の焦点になりそうです。

一方、シリアではアサド政権が15日に反体制派の最後の拠点であるイドリブ県を空爆。12日に発効した停戦は、わずか3日で破られました。トルコは反体制派を支援しており、エルドアン大統領は14日に「アサド政権が停戦違反をするなら、トルコはその攻撃を防ぐ決意だ」と発言。シリアへの直接介入もあり得ると警告しています。

トルコリラについては、本日16日のTCMB(トルコ中銀)政策会合だけでなく、リビアやシリアの情勢にも目を向ける必要がありそうです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

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