(PM) 16日、トルコ中銀会合。市場の見方は分かれる

2020/01/15 13:25

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・トルコの実質金利は、わずか+0.16%。政策金利を据え置くことが望ましいとみられる
・一方で、TCMB(トルコ中銀)はエルドアン大統領の利下げ圧力に抵抗できるのか疑問も
・政策金利がどのような結果になったとしても、トルコリラが反応しそう
・大幅に利下げすれば、TCMBの独立性をめぐる懸念が再燃するおそれ

TCMB(トルコ中銀)が16日に政策金利を発表します(日本時間20:00)。

TCMBは2019年7月に利下げを開始。12月12日の前回会合まで4回連続で利下げを行い、利下げ開始前に24.00%だった政策金利は現在12.00%です。

トルコの12月CPI(消費者物価指数)は前年比+11.84%と、11月の+10.56%から上昇率が加速し、実質金利(政策金利とCPI上昇率の差)は+0.16%へと低下しました。前回会合以降に対米ドルでトルコリラ安が進行したことや、これまでの利下げ(2019年7月以降の利下げ幅は合計12%)の効果を見極めるためにも、政策金利は今回据え置くことが望ましいと考えられます。

一方で、エルドアン大統領はTCMBに対して利下げ圧力を加え続けており、2019年7月には利下げ要求に従わなかった当時のチェティンカヤ総裁を解任。後任のウイサル総裁は就任後すべての会合で利下げを行っています。

TCMBの2020年の政策会合は12回(毎月開催)と、2019年の8回から増加。また、エルドアン大統領は1月5日に「政策金利は2020年に1桁台へ下がる」と語りました。それらはTCMBに対するエルドアン大統領の圧力が弱まっていないことを示唆します。

市場の見方は“据え置き”と“利下げ”でほぼ二分しており、また利下げ幅の予想も割れています(レンジは0.25%~1.00%)。そのため、政策金利がどのような結果になったとしても、トルコリラが反応しそうです。TCMBが大幅な利下げを決定すれば、TCMBの独立性をめぐる懸念が再燃してトルコリラに対して下押し圧力が加わる可能性があります。

TCMB政策金利とトルコCPI上昇率

(出所:リフィニティブより作成)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

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