(AM) メキシコペソ:米上院は今週中にUSMCAを可決か

2020/01/15 09:06

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米中両国は15日、貿易協議の“第1段階”の合意文書に署名する予定。市場の関心は “第2段階”へ!?
・米上院がUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)を可決すれば、USMCAは発効に向けてさらに前進

(欧米市場レビュー)

14日欧米時間の外為市場では、英ポンドが反発。一時、ポンド/米ドルは1.30287米ドル、ポンド/円は143.384円へと上昇しました。ポジション調整が中心とみられます。

米ドル/円やユーロ/円は、方向感に欠ける展開。それぞれ110円ちょうど近辺、122円台前半での“もみ合い”となりました。「米政府は第1段階の合意署名から10カ月間をかけて対中関税を見直し、撤廃する計画だ」と伝わると、円高に振れる(米ドル/円やクロス円は下落)場面がありましたが、それは一時的でした。

米国の12月コアCPI(消費者物価指数)は前年比+2.3%と、市場予想通りの結果となり、為替市場に大きな反応はみられませんでした。

(本日の相場見通し)

米国と中国は15日、貿易協議“第1段階”の合意文書に署名する予定です。

一方で、ムニューシン米財務長官は14日(日本時間15日朝)、すでに発動済みの対中追加関税について「中国と第2段階の貿易合意があるまで継続する」と述べ、「第2段階で合意すれば、トランプ大統領は関税の撤廃を検討する可能性がある」と語りました。

市場の関心は今後、米中貿易協議の第2段階へと移るとみられます。第2段階の貿易協議がいつ始まるかはまだ決まっておらず、米国の対中関税は今後も継続されることになりそうです。最近のリスク選好の動きは一服する可能性があり、米ドル/円やクロス円は上値が重い展開になるかもしれません。

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マコネル米上院院内総務は14日、USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)について「今週中に上院で採決できそうだ」と語りました。マコネル院内総務はこれまで、USMCAの採決はトランプ大統領の弾劾裁判終了後との見通しを示していましたが、前倒しするようです。報道によると、上院採決は16日にも行われる可能性があり、与野党ともに賛成していることからUSMCAは上院で可決されるとみられます。上院が可決すれば米議会の承認手続きが終わります。

メキシコ議会はすでに承認済みであり、カナダ議会も再開(1/27)後に承認するとみられます。USMCAは3カ国すべてが批准してから3カ月後に発効するため、春にも発効する見通しです。

USMCAをめぐる不透明感が企業の投資を抑制し、それがメキシコの景気低迷の一因でした。そのため、USMCAの発効時期がより明確となることは、メキシコ景気だけでなく、メキシコペソにとってもプラス材料と考えられます。

*メキシコペソ/円のテクニカル分析は、本日15日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

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