(AM) 米中貿易摩擦は長期化!?

2019/12/04 08:43

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・トランプ米大統領、米中貿易合意は大統領選後になる可能性を示す
・米中貿易摩擦は長期化するおそれ
・トランプ大統領は対トルコ制裁を検討していると発言
・カナダ中銀の声明を受けて市場の利下げ観測は高まるか

(欧米市場レビュー)

3日欧米時間の外為市場では、が堅調に推移。一時、米ドル/円は108.487円、ユーロ/円は120.249円、豪ドル/円は74.189円、NZドル/円は70.660円へと下落しました。トランプ米大統領の発言を受けて、米中貿易協議“第1段階”の合意への期待が後退(*後述)。リスク回避の動きが強まり、円高材料となりました。

(本日の相場見通し)

トランプ米大統領は昨日(3日)、「中国との貿易協議の合意に期限は設けていない。(2020年11月の)大統領選挙後まで待つ方が良いのではとも思う」と語りました。

また、ロス米商務長官は「協議が著しく進展するなど実質的な理由がない限り、(対中)追加関税は予定通り発動される」と述べました。米国は15日に新たに対中追加関税(約1600億米ドル相当)を発動する予定です。

トランプ大統領やロス長官の発言をみると、米中両国が貿易協議の“第1段階”で近く合意する可能性が低下したうえ、貿易摩擦は長期化するおそれもあります。米国が15日に対中追加関税を発動することも現実味を帯びてきました。

*本日4日の『ファンダメ・ポイント』は、“トランプ政権が「関税戦争」を再開!?”です。

市場はリスク回避の動きになりやすいとみられ、米ドル/円クロス円は引き続き上値の重い展開が想定されます。米ドル/円の下値メドとして、108.246円(11/14安値)が挙げられます。

*米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

米国による対トルコ制裁への懸念から、トルコリラは上値が重い展開になりそうです。トランプ大統領は3日、「トルコへの制裁を検討しており、協議中だ」と語りました。トルコは米国が強く反対するなか、S400(ロシア製地対空ミサイルシステム)の導入を進めており、11月25日にはS400のレーダー試験を開始しました。

本日(4日)、BOC(カナダ中銀)が政策金利を発表します(日本時間24:00)。政策金利は現行の1.75%に据え置かれるとみられ、市場の関心は声明の内容へと移っています。市場では、2020年前半に利下げするとの観測があるなか、声明がその観測を一段と強める内容になれば、カナダドルが軟調に推移する可能性があります。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)によると、市場は2020年4月までに利下げが行われる確率を約6割織り込んでいます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


topへ