(AM) 中国は報復措置を取ると表明

2019/11/29 08:41

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・香港人権・民主主義法の成立によって、米国と中国の関係が悪化するおそれ
・両国の貿易協議にも影響を与え、貿易協議“第1段階”の合意が遠のく可能性も
・カナダGDPの結果を受けてカナダ中銀の利下げ観測は後退するか
・ホリデーシーズンに入り、流動性の低下には要注意


(欧米市場レビュー)

11月28日欧米時間の外為市場は、小動き。米ドル/円やクロス円はおおむね前日(27日)のNY終値水準で推移しました。米国が祝日(サンクスギビングデー)ということもあり、様子見ムードが漂いました。

(本日の相場見通し)

本日(29日)は、米国の休日の谷間です(昨日は祝日。明日と明後日は土日)。米国のサンクスギビングデー前後から欧米はホリデーシーズンに入るため、引き続き通常よりも市場参加者が少なく、流動性も低いとみられます。そのため、スプレッド(BIDとASKの差)が拡大しやすいほか、突発的なニュースが出てきた場合には値動きが増幅される可能性があります。

トランプ米大統領は27日、香港人権・民主主義法案に署名。同法は成立しました。そのことについて中国は昨日(28日)、「内政干渉だ」と非難し、「断固とした報復措置を取る」と表明。一方で具体的な措置については言及しませんでした。

香港人権・民主主義法の成立によって、米国と中国の関係が悪化するおそれがあります。両国の貿易協議にも影響を与え、貿易協議“第1段階”の合意が遠のく可能性もあります。米中関係悪化への懸念から、市場ではリスク回避の動きが優勢となり、米ドル/円クロス円は上値が重くなるかもしれません。中国が実際に報復措置に動けば、リスク回避の動きは一段と強まる可能性があります。米ドル/円200日移動平均線(28日時点で108.913円)が目先の下値メドになりそうです。

米ドル/円(日足。2019/7/29~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

本日、カナダの7-9月期GDPが発表されます(日本時間22:30)。市場では、BOC(カナダ中銀)の利下げ観測があります。OIS(翌日物金利スワップ)によると、市場が織り込む12月4日のBOCの次回会合での利下げの確率は3%。利下げの確率は、2020年1月までで30%、3月までで40%、4月までで53%、6月までで56%へと上昇します。GDPが市場予想の前期比年率+1.2%を上回れば、利下げ観測が後退し、カナダドルの上昇要因となりそうです。カナダドル/円83.061円(11/7高値)に向けて上昇する可能性があります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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