(AM) 米ドル/円:108円~200日移動平均線の間で上下動

2019/11/25 09:00

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米中貿易協議に関する報道。“第1段階”合意への期待は高まるか否か
・香港をめぐる米中の対応。米大統領は香港人権・民主主義法案に署名するか
・支持率で英保守党が労働党を大きくリード。英ポンドの支援材料となりそう

(欧米市場レビュー)

22日欧米時間の外為市場では、ユーロが軟調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.10125米ドル、ユーロ/円は119.671円へと下落しました。ユーロ圏の11月総合PMI(購買担当者景気指数)速報値が50.3と、市場予想(50.9)と異なり10月の50.6から低下し、ユーロの下落材料となりました。

英ポンドも下落。一時、ポンド/米ドルは1.28188米ドル、ポンド/円は139.296円へと値を下げました。英国の11月製造業とサービス業のPMI速報値がそれぞれ48.3、48.6と、いずれも市場予想(49.0、50.0)を下回ったことで、ポンドに対して下押し圧力が加わりました。

(本日の相場見通し)

オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は23日、米中貿易協議“第1段階”について、「米国は年末までに中国と合意に達することを望んでおり、それ(年末までの合意)は可能だと思っている」と語りました。ロイターは20日、米ホワイトハウス関係筋の話として、「第1段階の合意は2020年にずれ込む可能性がある」と報じていました。

トランプ米大統領は22日、「米中貿易合意は非常に近い」と語る一方、「香港における抗議活動を中国が弾圧すれば、米中貿易協議に著しいマイナスの影響が及ぶと習近平・中国国家主席に伝えた」と発言。米下院(議会)が20日に可決した“香港人権・民主主義法案”については、態度(法案に署名するか、拒否権を発動するか)を明確にしませんでした。

引き続き、米中貿易協議に関する報道香港をめぐる米中の対応に注意が必要です。また、香港では24日に区議会選挙が行われ、民主派が獲得した議席が3分の2を超えたもようです。選挙後の香港情勢にも目を向ける必要がありそうです。

米中貿易協議に関する報道などでリスク回避の動きが強まる場合、米ドル/円クロス円は軟調に推移しそうです。

一方で、米ドル/円は1カ月半にわたり、おおむね108円~200日移動平均線(22日時点で108.941円)の間で推移しており、米中貿易関連の報道で上下動しながらも、結局はそのレンジ内に収まっています。レンジの上下どちらかを抜けるには、強い材料が必要かもしれません。

米ドル/円(日足。2019/7/23~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

英国では12月12日に総選挙が実施されます。週末に行われた複数の世論調査では、支持率で保守党(与党)が労働党(最大野党)を大きくリードし、保守党は過半数を獲得する獲得する勢いのようです。保守党の過半数獲得への期待から、英ポンドは堅調に推移するかもしれません。保守党が過半数を獲得すれば、離脱協定案が英議会で可決される可能性が高いためです。*英総選挙については、本日25日の『ファンダメ・ポイント』をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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