(AM) 米中貿易協議、香港をめぐる米中の対応に注意

2019/11/22 09:00

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・引き続き、米中貿易協議に関する報道に一喜一憂する展開か
・米国が対中追加関税を予定通り発動するか
・ドイツのGDPと製造業PMIは、ドイツ景気をめぐる懸念を強めるか否か

(欧米市場レビュー)

21日欧米時間の外為市場では、米ドルが強含み。一時、米ドル/円は108.657円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.10516米ドル、豪ドル/米ドルは0.67837米ドル、NZドル/米ドルは0.63961米ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年債)が上昇し、米ドルの支援材料となりました。

カナダドルも堅調に推移。一時、米ドル/カナダドルは1.32カナダドル台半ばへと下落し、カナダドル/円は81.806円へと上昇しました。ポロズBOC(カナダ中銀)総裁が「カナダの金融情勢は適切と考えている」と語ったことで、BOCの利下げ観測が後退しました。

SARB(南アフリカ中銀)は政策金利を6.50%に据え置くことを決定。会合では5人の政策メンバーのうち、2人が0.25%の利下げを主張しました。

(本日の相場見通し)

香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は昨日(21日)、「貿易協議が12月15日までにまとまらなくても、米国は中国への追加関税の発動を延期する可能性がある」と報じました。

米国は12月15日に新たに対中追加関税(約1600億米ドル相当)を発動する予定。市場の関心は今後、“米中両国が貿易協議の“第1段階”で合意するのか”とともに“米国は12月15日に対中追加関税を発動するのか”にも向かいそうです。

市場は引き続き、米中貿易協議に関する報道に一喜一憂する展開となっており、その状況は当面続くとみられます。また、米議会が“香港人権・民主主義法案”を可決(トランプ大統領が署名すれば、法案は成立)したことで、米中の関係が悪化する可能性もあります。米中貿易協議の先行き不透明感両国の関係悪化への懸念を高める報道が出てくれば、市場ではリスク回避の動きが強まるとみられ、その場合には米ドル/円クロス円が軟調に推移しそうです。米ドル/円は引き続き、上値が200日移動平均線(21日時点で108.941円)、下値は107.825円(11/1安値)がメドになりそうです。


米ドル/円(日足。2019/7/1~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

本日(22日)、ドイツの7-9月期GDP改定値11月製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値が発表されます。

ドイツの7-9月期GDP速報値(11/14発表)は前期比+0.1%と、プラス成長を回復した(4-6月期はマイナス0.2%)ものの、ドイツ景気をめぐる懸念は払しょくされていません。

本日のGDP改定値や製造業PMIがそれぞれ、市場予想の前期比+0.1%や42.9を下回る結果になれば、景気をめぐる懸念が強まり、ユーロに下押し圧力が加わる可能性があります。その場合、ユーロ/米ドル1.09884米ドル(11/14安値)が目先の下値メドになりそうです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。