(PM) 10月カナダCPIは中銀の目標中央値近辺

2019/11/21 14:24

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・CPI(消費者物価指数)が目標中央値に近いことが、BOC(カナダ中銀)が10月に利下げを見送った理由のひとつ
・CPIが+2%近辺で推移していることは、BOCを利下げに慎重にさせる要因

カナダの10月CPI(消費者物価指数)が昨日(20日)発表されました。結果は総合CPIが前年比+1.9%となり、BOC(カナダ中銀)が総合CPI以上に重視する3つのコアインフレ指標は以下の通りでした。

<コアインフレ指標の結果>
( )は前回値
・共通値:+1.9%(+1.9%)
・トリム値:+2.1%(+2.1%)
・中央値:+2.2%(+2.1%)
*いずれも前年比


(出所:リフィニティブより作成)

BOCのインフレ目標(+1~3%)の中央値は+2%。10月の総合CPIと3つのコアインフレ指標はいずれも、BOCの目標中央値に近い結果でした。

BOCは10月30日の前回会合で政策金利を1.75%に据え置いたものの、会合では“保険的な利下げ”も検討。状況が悪化した場合には利下げすることを示唆しました。

ただ、ポロズ総裁は前回会合後の会見で、保険的な利下げを見送った理由のひとつに「インフレが目標(中央値)に近い」ことを挙げました。そのため、CPIが引き続き+2%近辺で推移していることは、BOCを利下げに慎重にさせる要因と考えられます。

一方、CPIの結果発表後も、市場では依然として“BOCはいずれ利下げする”との見方が有力。OIS(翌日物金利スワップ)によると、市場が織り込む利下げの確率は、次回会合(12/4)が約2割、2020年1月までで約6割、3月までで約7割です。

カナダの9月小売売上高が22日、そして7-9月期GDPが29日に発表されます。それらがBOCの先行きの金融政策について新たな手掛かり材料となりそうです。GDPなどが堅調な結果になれば、利下げ観測が後退し、カナダドルが底堅く推移する可能性があります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。