(AM) カナダ中銀副総裁の発言でカナダドルが下落

2019/11/20 08:49

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・BOC(カナダ中銀)上級副総裁は「利下げする余地はある」と発言
・本日20日、カナダCPI発表。その結果を受けて市場で利下げ観測が高まるか否か

(欧米市場レビュー)

19日欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は108.454円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.10819米ドル、豪ドル/米ドルは0.68309米ドル、NZドル/米ドルは0.64259米ドルへと上昇しました。米ドルの長期金利(10年債利回り)が低下し、米ドルの重石となりました。

カナダドルも下落。カナダドル/円は一時、81.750円へと値を下げました。ウィルキンスBOC(カナダ中銀)上級副総裁が利下げする用意があることを示し(*後述)、それがカナダドルへの下押し圧力となりました。

(本日の相場見通し)

BOC(カナダ中銀)は10月30日の前回会合で政策金利を1.75%に据え置きました。一方で、2020年と2021年のカナダのGDP成長率見通しを下方修正し、声明で「貿易摩擦や不確実性が続くなか、カナダ経済の回復力がますます試されていることに留意している」と指摘。ポロズBOC総裁は会見で、「会合では“保険的な利下げも検討した”ことを明らかにしました。

ウィルキンスBOC上級副総裁は昨日(19日)、「世界経済は大きな課題に直面しており、カナダに波及する可能性がある」と指摘。「(BOCの)1.75%の政策金利は比較的低水準だが、操作する余地はある」と語り、利下げする用意があることを示唆しました。BOCの次回会合は12月4日、その次は2020年1月22日です。

本日(20日)、カナダの10月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間22:30)。総合CPIやコアインフレ指標(CPI共通値、CPI中央値、CPIトリム値)の結果がBOCのインフレ目標中央値である+2%を大きく下回れば、市場では利下げ観測が高まり、カナダドルは軟調に推移するかもしれません。


(出所:リフィニティブより作成)

本日はまた、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録も公表されます(日本時間では21日04:00)。0.25%の利下げを決定した10月29-30日の会合分です。この時の声明やパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の会見を受けて、市場では“FRBは政策金利を当面据え置く”との観測が浮上しました。FOMC議事録がその観測を補強する内容になれば、米ドルが上昇する可能性があります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。