(AM) 英ポンド/円はレンジ上限を試すか!?

2019/11/19 08:42

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・市場は引き続き、米中貿易協議に関する報道に一喜一憂
・英総選挙(12/12実施)では保守党が過半数を獲得する可能性あり。その場合、議会は首相のEU離脱案可決へ!?

(欧米市場レビュー)

18日欧米時間の外為市場では、円が堅調に推移。一時、米ドル/円は108.515円、ユーロ/円は120.156円、豪ドル/円は73.883円、NZドル/円は69.395円へと下落しました。米CNBCの報道を受けてリスク回避の動きが強まり、円高材料となりました(*後述)。

(本日の相場見通し)

足もとの市場は、米中貿易協議に関する報道に一喜一憂する展開です。貿易協議“第1段階”の合意への期待が高まれば円安が進みやすい一方、合意への期待が後退すれば円高に振れやすい状況です。

15日(先週金曜日)は、クドローNEC(米国家経済会議)委員長やロス米商務長官の発言を受けて貿易協議の“第1段階”の合意への期待が高まり、米ドル/円やクロス円は堅調に推移しました。クドローNEC委員長は14日に「合意に近づいている」と述べ、ロス米商務長官は15日に「合意が最終決定される可能性は非常に高い」と語りました。

昨日(18日)は、米CNBCの著名記者が「中国政府は米国との貿易協議について悲観的だ」とツイートすると、貿易協議の合意への期待が後退。米ドル/円やクロス円に対して下押し圧力が加わりました。

米中貿易協議に関する報道に一喜一憂する展開は当面続くとみられ、協議に関する報道には引き続き注意が必要です。米ドル/円の目先のメドとして、上値が引き続き200日移動平均線(18日時点で108.982円)、下値は107.825円(1日安値)が挙げられます。

米ドル/円(日足。2019/4/1~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

英ポンドは底堅く推移しそうです。12月12日の英総選挙で保守党(与党)が過半数を獲得する可能性があり、その通りになればEU離脱案が英議会で可決されると見込まれるからです。週末に公表された複数の世論調査では、保守党(与党)が労働党(最大野党)を支持率で大きくリド。また、ジョンソン首相は17日に総選挙について、「保守党からの立候補者(635人)全員が、当選すれば私のEU離脱案に賛成することを約束した」と語りました。

英ポンド/円は約1カ月間にわたり、200日移動平均線(18日時点で138.494円)から141円台半ばのレンジで上下動を繰り返しています。昨日は一時141.567円へと上昇したものの、レンジを超えられずに反落しました。そのことが市場で意識されて、ポンド/円は141円台半ばに接近するにつれて“売り(ポンド売り/円買い)圧力”が強まりそうです。

英ポンド/円(日足。2019/7/1~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。