(PM) 豪雇用統計を受けて豪ドルが急落

2019/11/14 13:16

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・豪雇用統計は失業率が悪化し、雇用者数は減少、労働参加率も低下
・市場では豪中銀の追加利下げ観測が高まる

豪州の10月雇用統計が本日(14日)発表され、総じて弱い結果でした。失業率は5.3%と、9月の5.2%から上昇(悪化)し、雇用者数は前月比1.90万人減、労働参加率は9月の66.1%から66.0%へと低下しました。

雇用者数が減少したのは2018年5月以来、減少幅は2016年8月以来の大きさを記録。また、雇用者数の内訳をみると、フルタイム雇用者(1.03万人減)とパートタイム雇用者(0.87万人減)のいずれも減少しました。

労働参加率の低下は2カ月連続。それは職探しを諦めた人が増加している可能性を示しており、失業率の結果はヘッドラインが示唆する以上に弱いと判断できそうです。

RBA(豪中銀)は今年に入ってから3回の利下げを実施(6月、7月、10月)。11月5日の前回政策会合では政策金利を据え置く一方、「必要に応じて追加利下げを行う」と表明しました。RBAは“インフレが加速するためには、失業率が4.5%へと低下する必要がある”との見方を示しているため、失業率の上昇など雇用情勢の悪化はRBAに追加利下げを促す要因です。

雇用統計の結果を受けてRBAの追加利下げ観測が市場で高まり、豪ドルが急落。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)によると、市場は2020年2月までに利下げが行われる確率を約6割織り込みました。追加利下げ観測が引き続き豪ドルの上値を抑える可能性があります。なお、RBAの次回政策会合は12月3日、その次は2020年2月4日です。


(出所:リフィニティブより作成)


(出所:リフィニティブより作成)


(出所:リフィニティブより作成)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。