(AM) 米中貿易協議合意への期待が後退

2019/11/11 08:48

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・7日、中国は「米中は追加関税を段階的に撤廃することで合意」と発表
・トランプ米大統領は8日、追加関税の撤廃で「何も合意していない」と発言
・米中貿易協議や追加関税の撤廃に関する報道に要注意
・本日11日は米国が祝日。突発的なニュースが出てきた場合、値動きが増幅される可能性あり

(欧米市場レビュー)

8日欧米時間の外為市場では、が堅調に推移。一時、米ドル/円は109.073円、ユーロ/円は120.223円、豪ドル/円は74.747円、NZドル/円は68.997円へと下落しました。トランプ米大統領の発言を受けて米中貿易協議の“第1段階”の合意署名への期待が後退し、円高材料となりました(*後述)。

(本日の相場見通し)

中国は7日、「米中は双方が貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に撤廃することで合意した」と発表。しかし、トランプ米大統領は8日、「何も合意していない」と述べ、中国の発表を否定。追加関税の撤廃をめぐり、両国の認識に食い違いがあるようです。

米中貿易協議や追加関税の撤廃に関する報道に引き続き注意が必要であり、それらに関する報道が出てくれば市場が反応しそうです。米中が貿易協議“第1段階”の合意に署名するとの期待が市場で高まる場合、リスク回避の動きが後退して円安が進む可能性があります。一方、合意署名への期待が後退すれば円高が進行しそうです。

米ドル/円の目先のメドとして、上値が109.460円(7日高値)、下値は200日移動平均線(8日時点で109.017円に位置)が挙げられます。

本日(11日)は、米国とカナダが祝日です(ベテランズデーとリメンブランスデー)。NY時間に入ると、市場参加者が通常よりも減少して流動性も低下するとみられます。そのため、突発的なニュースが出てきた場合、値動きが増幅される可能性があります。なお、米国の株式市場や商品市場は通常取引、債券市場は休場です。

英国では12月12日に総選挙が実施されます。週末に世論調査が発表され、支持率は以下の通りでした。総選挙に向けた政治情勢が引き続き英ポンドの材料になるかもしれません。保守党(与党)が支持率で労働党(最大野党)をリードしており、両者の差はユーガブが13%、オピニウムとデルタポールが12%です。

<オピニウム調査(6~8日に実施)>
・保守党:41%(前回:42%)
・労働党:29%(同:26%)
・自由民主党:15%
・ブレグジット党:6%
・スコットランド民族党:5%

<ユーガブ調査(7~8日に実施)>
・保守党:39%(前回:36%)
・労働党:26%(同:25%)
・自由民主党:17%
・ブレグジット党:10%
・スコットランド民族党:4%

<デルタポール調査(6~9日に実施)>
・保守党:41%(前回:40%)
・労働党:29%(同:28%)
・自由民主党:16%
・ブレグジット党:6%
・スコットランド民族党:3%

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。