(AM) 米中は追加関税の段階的撤廃へ!?

2019/11/08 08:47

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米中貿易協議の第1段階の合意案には、追加関税の段階的な撤廃が含まれることが判明
・一方で、追加関税の撤廃について米政権内には強い反対意見があるもよう
・米中貿易協議や追加関税の撤廃に関する報道に注目

(欧米市場レビュー)

7日欧米時間の外為市場では、が軟調に推移。一時、米ドル/円は109.460円、ユーロ/円は121.067円、豪ドル/円は75.619円、NZドル/円は69.698円へと上昇しました。中国商務省の高峰報道官が「中国と米国はここ2週間にわたって協議を行い、双方が貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に撤廃することで一致した」と発言。これを受けて、両国の貿易協議での合意への期待が高まってリスク回避の動きが後退し、円安材料となりました。

英ポンドも弱含み。一時、対米ドルで1.27米ドル台後半、対円で139.70円近辺へと下落しました。BOE(英中銀)は政策金利を0.75%に据え置きましたが、会合では9人の政策委員のうち2人が利下げを主張し、それがポンドへの下押し圧力となりました。

(本日の相場見通し)

米中貿易協議の“第1段階”の合意案には、双方がこれまでに発動した追加関税の段階的な撤廃が含まれることが明らかになりました。

一方で、中国との交渉における切り札を失うとして、米政権内には追加関税の段階的な撤廃に強い反対意見もあるようです。

米中貿易協議や追加関税の撤廃に関する報道が新たに出てくれば、市場はそれに反応しそうです。新たな報道が出てこなければ、米中貿易協議“第1段階”の合意への期待に引き続き支えられて、米ドル/円やクロス円は堅調に推移する可能性があります。

米ドル/円は昨日(7日)、終値で200日移動平均線を再び上回りました。5日にも上回りましたが、それは一時的でした。200日移動平均線(7時点で109.019円に位置)より上の水準に定着すれば、110.000円(心理的節目)を目指す可能性があります。

米ドル/円(日足。2019/4/2~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

*米ドル/円のテクニカル分析は、本日8日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

カナダの10月雇用統計が本日(8日)発表されます(日本時間22:30)。市場では、BOCが2020年半ばまでに利下げするとの観測もあるなか、雇用統計が市場予想を上回る結果になれば、利下げ観測は後退してカナダドルが上昇しそうです。カナダドル/円は米ドル/円の影響も受けますが、83.508円(10/29高値)に接近するかもしれません。雇用統計の市場予想は失業率が5.2%、雇用者数が1.59万人増です。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。