(AM) 世論調査の結果に英ポンドが反応

2019/11/07 08:32

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・保守党(英与党)と労働党(最大野党)の支持率の差は11%(前回から2%縮小)
・今後も世論調査が発表されると、その結果にポンドが反応する可能性あり
・市場ではメキシコ中銀の追加利下げ観測あり。本日発表の消費者物価指数が弱ければ、利下げ観測は一段と高まりそう。

(欧米市場レビュー)

6日欧米時間の外為市場では、が強含み。一時、米ドル/円は108.819円、ユーロ/円は120.480円、豪ドル/円は74.825円、NZドル/円は69.240円へと下落しました。米政府高官が「米中貿易協議“第1段階”の合意の署名は12月になる可能性がある」と語ったと伝わり、米中貿易協議の進展への期待が後退し、円高材料となりました。

英ポンドは軟調に推移。一時、対円で139.884円、対米ドルで1.28米ドル台半ばへと下落しました。世論調査で保守党(英与党)のリードが縮小し(*後述)、ポンドの重石となりました。

トランプ米大統領とエルドアン・トルコ大統領が電話で会談。トルコ政府関係者によると、会談では両国間の問題やシリア情勢について話し合われたほか、予定通り首脳会談を11月13日にワシントンで行うと確認されました。米下院が10月29日にトルコ制裁法案を可決したことで、トルコ側はエルドアン大統領が訪米を取りやめる可能性を示していました。

(本日の相場見通し)

英ユーガブとスカイニュースが実施した世論調査によると、保守党の支持率は36%と前回調査から2%低下。最大野党の労働党(25%。前回から変わらず)との支持率の差は13%から11%に縮小しました。自民党とブレグジット党の支持率は、それぞれ17%と11%でした。

今後も各社の世論調査が発表されると、その結果に英ポンドが反応する可能性があります。昨日(6日)の値動きを参考にすると、保守党の労働党に対するリードが縮小すれば、ポンドは軟調に推移しそうです。反対に保守党のリードが拡大した場合にはポンドが上昇する可能性があります。

本日(7日)は、BOE(英中銀)が政策金利を発表します(日本時間21:00)。英総選挙が12月12日に実施されるため、BOEは政策金利を現行の0.75%に据え置くとみられます。総選挙の結果次第では、EU離脱に関する英国の姿勢が変わりかねないほか、政府が財政支出を拡大する可能性もあるためです。

市場では、BOEは政策金利を当面据え置くとの見方が有力です。BOEの声明や議事録、インフレ報告がその見方を変化させる内容になれば、英ポンドが反応する可能性があります。

本日はまた、メキシコの10月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間21:00)。景気低迷やCPI上昇率が許容レンジ内(目標は+3%。その上下±1%が許容レンジ)へと鈍化してきたことを背景に、BOM(メキシコ中銀)は8月と9月の2会合連続で利下げを実施(現在の政策金利は7.75%)。10月30日に発表された7-9月期のGDP速報値(前期比:+0.1%、前年比:マイナス0.4%)で景気の低迷が再確認されたことで、市場ではBOMは11月14日の次回会合追加利下げに踏み切るとの観測があります。

10月CPIが9月の前年比+3.00%を大きく下回れば、追加利下げ観測は一段と高まりそうです。その場合、メキシコペソの上値を抑える材料になるかもしれません。


(出所:リフィニティブより作成)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。