(AM) 南アフリカの格付けの行方は!?

2019/11/01 09:10

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米中貿易協議の先行きに不透明感!?
・米雇用統計やISM製造業景況指数でFRBの利下げ観測は変化するか
・南アフリカが格下げされるか否か

(欧米市場レビュー)

10月31日欧米時間の外為市場では、が堅調に推移。米ドル/円は107.923円、ユーロ/円は120.293円、豪ドル/円は74.291円へと下落しました。米中通商合意への期待が後退してリスク回避の動きが強まり、円高材料となりました。

(本日の相場見通し)

昨日(10/31)、関係筋の話として「中国は、トランプ米大統領と長期的で包括的な通商合意を結べるのか疑問視している」と伝わりました。

市場では“トランプ米大統領と習近平・中国国家主席が近い時期に貿易協議の第1段階の合意文書に署名するとの期待”があり、その期待が足もとの米ドル/円やクロス円の上昇要因でした。米中首脳はAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議にあわせて会談する予定でしたが、開催地のチリが国内の混乱を理由にAPECの開催を断念しました。

関係筋の話を受けて米中通商合意への期待が市場で後退しており、米ドル/円やクロス円は上値が重い展開になるかもしれません。APECの中止を受けて、米中は貿易協議のための新たな場所を探しているもようです。代替地が見つかった場合、通商合意への期待が再び高まる可能性もあります。米中貿易協議に関する報道には注意が必要です。

本日(11/1)、米国の10月雇用統計(日本時間21:30)、10月ISM製造業景況指数(同23:00)が発表されます。FRB(米連邦準備理事会)は10月29-30日の会合で0.25%の利下げを決定する一方、今回で利下げを休止することを示唆しました。ただ、FRBとは異なり、市場にはいずれ追加利下げするとの観測があります。雇用統計やISM製造業景況指数が市場予想を大きく下回った場合、利下げ観測が高まって米ドルが軟調に推移する可能性があります。

市場予想は以下の通りです。
・非農業部門雇用者数(前月比):+8.9万人
・失業率:3.6%
・ISM製造業景況指数:48.9

*米ドル/円のテクニカル分析は、本日1日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

本日はまた、ムーディーズ(米格付け会社)が南アフリカの格付けを発表する予定です。ムーディーズは3大格付け会社の中で唯一、南アフリカの格付けを投資適格級に位置付けています(ただし、最も低い“Baa3”)。

10月30日の南アフリカの中期財政計画を受けて、市場では格下げされるとの懸念が高まっています。*中期財政計画については、31日の『デイリーフラッシュ(AM)』をご覧ください。

格下げされた場合には南アフリカランドに対して下落圧力が加わるとみられる一方、格下げが見送られればランドは上昇する展開が想定されます。ムーディーズがいずれの判断を下したとしても、ランドは大きく動く可能性があり、要注意です。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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