(AM) トルコとロシアがシリア情勢をめぐり合意

2019/10/23 09:18

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・10月31日の“英国の秩序ある離脱”は困難に
・離脱延期要請へのEUの対応
・トルコとロシアは国境地帯からクルド人勢力を排除することで合意
・合意へのクルド人勢力や米国の対応は!?

(欧米市場レビュー)

22日欧米時間の外為市場では、英ポンドが軟調に推移。一時、対米ドルで1.28米ドル台半ば、対円で139.493円へと下落しました。EU離脱協定の関連法案の議事進行動議を英議会が否決し、ポンドの重石となりました(*後述)。

(本日の相場見通し)

英下院(議会)は22日、離脱協定案の関連法の審議と採決を3日間で行うとの動議を賛成308・反対322の反対多数で否決しました。

それにより、10月31日の“秩序あるEU離脱”は困難になったと見られます。離脱協定案が有効になるには英議会の承認が必要であり、離脱協定案の採決には関連法の成立が必要なためです。

今後は、ジョンソン英首相が法律に基づいて19日に提出した離脱延期要請へのEUの対応が焦点になりそうです。おそらくEUは離脱日の延期を認めるとみられ、その通りになれば10月31日の“合意なき離脱”が回避されることから、英ポンドはいったん上昇しそうです。英ポンドは引き続き、ブレグジット(英国のEU離脱)関連の報道に要注意です。

ポンド/円は目先のメドとして、上値が141.447円(10/17高値)、下値は200日移動平均線(22日時点で138.726円に位置)が挙げられます。

*本日23日ファンダメ・ポイントは『ブレグジット、離脱延期で総選挙?』です。

エルドアン・トルコ大統領とプーチン・ロシア大統領は22日、ソチ(ロシア南部の都市)で会談。23日12時(現地時間)から150時間以内に、トルコとシリアの国境からシリア側約30キロメートルの範囲からクルド人勢力を排除することで合意しました。

トルコは9日、シリア北部のクルド人勢力を排除するとして国境を越えて軍事作戦を開始。それに対抗するため、クルド人勢力は13日にアサド政権(シリア政府)に協力を要請。アサド政権はクルド人勢力の支配地域に軍を進めました。

トルコと米国は17日、クルド人勢力を撤退させるためにトルコが軍事作戦を120時間停止することで合意。一方、アサド政権やその後ろ盾であるロシアの対応は不透明でした。今回、両者ともクルド人勢力の排除を認めた格好です。

今後の焦点は、“クルド人勢力がトルコとロシアの合意に素直に従うのか?”、そして“両国の合意を米国は容認するのか?”になりそうです。シリア情勢には引き続き注意が必要です。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。

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