(PM) 豪中銀議事録は、利下げが近づきつつあることを示唆!?

2019/09/17 15:23

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・RBA(豪中銀)は“必要に応じて”利下げを検討すると改めて表明
・豪賃金の伸びの上昇傾向は勢いを失っていると指摘し、米中貿易摩擦にも懸念を示す

RBA議事録(9/3開催分)が本日公表され、RBAの緩和バイアスの強さが再確認されました。

議事録は、「成長とインフレ目標の達成を支援するため、必要に応じて一段の政策緩和を検討する」と改めて表明。失業率はこの数カ月間5.2%前後で安定しているうえ、先行指標は雇用の伸びが今後数カ月間緩やかになることを示唆していると分析。また、賃金の伸びは依然として低く、「賃金の伸びの上昇傾向は勢いを失っているようにみえる」ともしました。RBAは賃金の伸びやインフレが加速するためには、失業率が4.5%へ低下する必要があると推計しています。

豪政府による低中所得者向けの税還付は「家計支出を著しく押し上げていないと小売業界は指摘している」とし、国際経済については「米中貿易摩擦が世界経済の見通しに対する下振れリスクを増幅させた」との見方を示しました。

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RBAは6月と7月の2カ月連続で利下げを実施。8月と9月は利下げを見送り(政策金利を据え置き)ましたが、議事録をみると、追加利下げの可能性は高まりつつあるようです。

OIS(翌日物金利スワップ)によると、市場が織り込むRBAの次回会合(10/1)での利下げの確率は約33%。利下げの確率は11月までで7割強へと上昇します。11月は四半期に一度の金融政策報告が公表されるタイミングです。

豪州の8月雇用統計が今週木曜日(9/19)に発表されます。失業率が7月の5.2%から上昇(悪化)した場合、市場では10月の利下げ観測が高まり、豪ドルに対して下押し圧力が加わりそうです。

昨日(16日)発表された中国の経済指標は同国景気のさらなる減速を示唆しており、それも豪ドルの上値を抑えそうです。中国は豪州にとって最大の輸出先です。

中国の8月鉱工業生産は前年比+4.4%と、単月としては2002年2月以来、17年半ぶりの低い伸びを記録。8月小売売上高は前年比+7.5%と、7月の+7.6%から減速し、1-8月の固定資産投資は前年同期比+5.5%と、1-7月の+5.7%から伸びが鈍化しました。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。