(AM) ECBは追加緩和、トルコ中銀は大幅利下げを決定

2019/09/13 09:01

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・ECB(欧州中銀)は利下げと量的緩和の再開を決定
・TCMB(トルコ中銀)は3.25%の利下げ。声明では今後の利下げペース鈍化を示唆
・市場の関心は徐々に米FOMCや日銀政策会合に移っていくとみられる

(欧米市場レビュー)

12日欧米時間の外為市場では、ユーロが下落した後に上昇。ECB(欧州中銀)が利下げとQE(量的緩和)の再開を決定したことで、一時ユーロ/米ドルは1.09237米ドル、ユーロ/円は117.562円へと値を下げました。

ただ、ユーロの下落は長続きせず、ユーロ/米ドルは1.10853米ドル、ユーロ/円は119.774円へと一時上昇しました。*その理由は、本日13日の『ファンダメ・ポイント(ECBの追加緩和でユーロが反発した理由)』をご覧ください。

トルコリラは上昇。対米ドルで1週間ぶり、対円で3週間ぶりの高値を記録しました。TCMB(トルコ中銀)は大幅な利下げを決定したものの、声明で利下げペースが今後鈍化する可能性が示され、リラの上昇要因となりました。

*トルコリラ/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

***

TCMBは昨日(12日)、3.25%の利下げを決定。政策金利を19.75%から16.50%に引き下げました。7月にも利下げを行っており、今回を含めた利下げ幅は合計7.50%です。

TCMBは声明で、「インフレ見通しは引き続き改善した」と指摘し、さらに「8月に大幅に低下した」と強調。内需の状況や金融引き締めの水準が引き続きディスインフレを支えており、「年末時点のインフレ率は、7月のインフレ報告で示した見通し(+13.9%)を若干下回る可能性がある」と分析。それらを踏まえて3.25%の利下げを決定したと説明しました。

一方で、「現時点で現在の金融政策スタンスは、予想されるディスインフレの道筋とおおむね整合性が取れている」と表明。利下げペースが今後鈍化する可能性を示しました。

(本日の相場見通し)

ECB(欧州中銀)の追加金融緩和観測を背景に、このところユーロに対して下押し圧力が加わっていました。ただ、実際にその通りの結果になったことで、目先の材料出尽くし感からユーロは買い戻されやすいかもしれません。ユーロは底堅く推移する可能性がありまます。

一方で、ECB理事会が終わり、市場の関心は徐々にFRB(米連邦準備理事会)や日銀の金融政策へと移っていくとみられます。17-18日にFOMC(米連邦公開市場委員会)18-19日に日銀金融政策決定会合が開催されます(結果はいずれも2日目に発表)。

本日(13日)は、米国の8月小売売上高(日本時間21:30)や9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(同23:00)が発表されます。それらが市場予想からかけ離れる結果になれば、米ドルが反応する可能性があります。市場予想はそれぞれ、前月比+0.2%、90.9です。

米ドル/円は108円台へと上昇しました。次の上値メドとして、109.279円(8/1高値)が挙げられます。ただ、本日は週末(日本は3連休前)であるうえ、今週に入り急速に上昇したたこともあり、利益確定売りが出やすいとみられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。