(PM) 南アフリカランド/円が6週間ぶりの高値圏

2019/09/12 14:40

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・リスク回避の後退が南アフリカランドを支援
・4-6月期GDP の結果や格下げ懸念の後退もランドの上昇材料
・一方で、南アフリカの景気回復は続かない可能性も

南アフリカランドが堅調に推移しています。ランドは対米ドルで8月2日以来、対円で8月1日以来の高値圏にあります。

足もとで米中貿易摩擦をめぐる懸念が後退し、リスク回避の動きが弱まっています。それが新興国通貨であるランドを支援しているほか、南アフリカのGDPの強い伸びや格下げ懸念の後退もランドを押し上げています。

南アフリカの4-6月期GDP(9/3発表)は前期比年率+3.1%と、市場予想の+2.4%を上回りました。格付け会社のムーディーズは10日、「南アフリカの財政リスクや経済改革をめぐる政治的な制約は、現在の格付けにすでに反映されている」と表明。ムーディーズにおける南アフリカの格付け(外貨建て長期債務)は、投資適格級最低の“Baa3”。格下げされればジャンク(投機的等級)に転落します。ムーディーズは11月1日に南アフリカの格付けを見直す予定です。

リスク回避の動きが再び強まらなければ、南アフリカランドはさらに上値を試す可能性があります。ランド/円200日移動平均線(9/11時点で7.637円水準に位置)が目先の上値メドになりそうです。

一方で、南アフリカの景気回復の持続性には疑問が残ります。南アフリカの1-3月期GDPは大幅なマイナスでした(前期比年率マイナス3.1%)。4-6月期の強い伸びはその反動と見なすことができます。また、企業景況感も悪化しています。8月の企業景況感指数(9/11発表)は89.1と、7月の92.0から低下。1985年4月以来、約34年ぶりの低水準を記録しました。

南アフリカランド/円(日足。2019/4/1~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。