(AM) 米ドル/円は上値が重い展開か

2019/09/09 11:51

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米ドル/円は107円台に定着できず
・そのため、107円近辺では“売り圧力”が加わりやすいとみられる
・メキシコCPIが下振れれば、メキシコ中銀の9月利下げ観測が高まりそう

(欧米市場レビュー)

6日欧米時間の外為市場では、米ドルが弱含み。一時、米ドル/円は106.584円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.10560米ドル、豪ドル/米ドルは0.68574米ドル、NZドル/米ドルは0.64399米ドルへと上昇しました。米国の8月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比13.0万人増と、市場予想の15.8万人増を下回り、米ドルの重石となりました。ただ、パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長が講演で、「米国と世界経済は妥当なペースで拡大を続け、景気後退に陥る公算は小さい」と述べると、米ドルは下げ幅を縮小しました。

カナダドルは堅調。カナダドル/円は一時、81.179円へと上昇しました。カナダの8月雇用統計で雇用者数が前月比8.11万人増と、市場予想の1.50万人増を大幅に上回り、カナダドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

本日は米中貿易摩擦やブレグジット(英国のEU離脱)に関する報道、主要国の株価動向に注意が必要です。それらを受けてリスク回避の動きが強まる場合、円高が進む可能性があります。

米ドル/円は、9月5日に一時107.197円へと上昇したものの、結局107円台に定着できませんでした。そのため、心理面から107円近辺では“売り(米ドル売り/円買い)圧力”が加わりやすいとみられます。米ドル/円が107円台に定着するためには、強い材料が必要かもしれません。

本日(9日)は、メキシコの8月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間20:00)。その結果にメキシコペソが反応する可能性があります。

CPIの市場予想は総合CPIが前年比+3.20%、コアCPIが同+3.77%。BOM(メキシコ中銀)が9月26日の次回会合で追加利下げを行うとの観測が市場にあるなか、総合CPIやコアCPIが市場予想を下回った場合、利下げ観測は一段と高まり、メキシコペソが軟調に推移する可能性があります。ペソ/円の目先の下値メドは5.225円(8/29安値)が挙げられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。