(AM) “合意なきブレグジット”の可能性が高まる

2019/08/29 09:04

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・英議会は9/12~10/13まで休会
・議会再開はEU首脳会議まで数日前、ブレグジットまで2週間あまり前
・英政局が混乱する可能性もあり

(欧米市場レビュー)

28日欧米時間の外国為替市場では、英ポンドが下落。ポンド/円は一時、128.483円へと値を下げました。“合意なきブレグジット(英国のEU離脱)”への懸念が高まり、ポンドに対して下落圧力が加わりました(*後述)。

(本日の相場見通し)

ジョンソン英首相は昨日(28日)、エリザベス女王の演説を10月14日に行う方針を示し、女王はそれを承認しました。これにより、9月3日に始まる英議会は12日から休会となり、10月14日に再開されます。

議会が再開されるのは、10月17-18日のEU首脳会議までわずか数日、31日のブレグジットまで2週間あまりしかないタイミングです。ブレグジットを審議する時間はあまりなく、“合意なきブレグジット”の可能性が高まりました。

英政局が混乱する可能性もあります。コービン労働党(野党)党首は内閣不信任決議案を提出する可能性を示しており、保守党(与党)内でもジョンソン首相の決定に反発する動きがあります。英ポンドは引き続き、ブレグジットに関する報道英政局に要注意です。

ポンド/円は約4週間にわたり、130円近辺で反落する展開が続いてきました。合意なきブレグジットへの懸念が後退しなければ、130円台では“売り(ポンド売り/円買い)圧力”が加わりやすいと考えられます。

米国の債券市場の動向米中貿易摩擦に関する報道にも目を向ける必要がありそうです。米債券市場では、10年債の利回りが2年債の利回りを下回る“逆イールド”が続いています。*逆イールドについては、28日の『ファンダメ・ポイント』で解説しています。

逆イールドが一段と拡大した場合、米景気の先行き懸念が高まる可能性があります。その場合、リスク回避による円高が進行して米ドル/円やクロス円には下押し圧力が加わりそうです。

米ドル/円は約4週間にわたり、105円台前半になると下げ渋り(8/26を除く)、106円台後半になると上値が重くなる展開が続いており、この状況は当面続く可能性があります。

米ドル/円(日足。2019/6/7~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

*米ドル/円のテクニカル分析は、本日29日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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