(PM) カナダ中銀の9月利下げの可能性は低下

2019/08/22 16:04

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・カナダの7月CPIはすべてBOC(カナダ中銀)の目標中央値近辺
・9月の利下げの可能性が低下し、カナダドルを目先下支えするかも
・ただし、市場は依然としてBOCが年内に利下げすると予想

カナダの7月CPI(消費者物価指数)が昨日(21日)発表されました。

結果は、総合CPIが前年比+2.0%と、BOC(カナダ中銀)のインフレ目標中央値である+2%と一致。また、BOCが総合CPI以上に重視する3つのコアインフレ指標の結果は以下の通りとなり、こちらも目標中央値近辺でした。

<コアインフレ指標の結果>
( )は前回値
・共通値:+1.9%(+1.8%)
・トリム値:+2.1%(+2.1%)
・中央値:+2.1%(+2.1%)
*いずれも前年比


(出所:リフィニティブより作成)

主要国中銀の多くが緩和姿勢を強めるなか、BOCはそれらとは異なり、利下げに慎重な姿勢を示しています。一方、市場はBOCが年内に利下げするとみています。世界景気の減速がカナダ景気を下押すと考えられることや、カナダの国債市場で10年債利回りが2年債利回りを下回り、逆イールド(長短金利の逆転)が発生しているためです。

7月の各種CPIがすべてインフレ目標の中央値近辺だったことで、BOCに利下げを急がせる要因は1つ減ったと考えられます。BOCが9月4日の次回会合で利下げする可能性は低くなったとみられ、そのことはカナダドルを目先下支えするかもしれません。

ただし、OIS(翌日物金利スワップ)では年内の利下げの確率が約9割織り込まれており、年内に利下げするとの市場の見方は変わっていないようです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。