(PM) メキシコペソが対米ドルで8カ月ぶりの安値

2019/08/21 15:57

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・世界景気の先行き懸念から、新興国通貨全般に対して下落圧力
・メキシコの国内材料もペソの下落圧力に
・メキシコ中銀は今後追加利下げするとみられる
・ただ、ペソ安が一段と進む場合、追加利下げの可能性は低下か

メキシコペソが軟調に推移しています。対米ドルで19日に約8カ月ぶりの安値を記録し、対円では約1年2カ月ぶりの安値圏にあります。

その主な背景として、以下が挙げられます。
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・米中貿易摩擦や世界景気の先行き懸念から、新興国通貨全般に対して下落圧力が加わっていること
・メキシコの格下げ懸念やペメックス問題。ペメックスは国営石油会社であり、多額の債務を抱える
・メキシコの景気低迷。4-6月期のGDP速報値は前期比+0.1%と、かろうじて2四半期連続のマイナス成長を回避。ただし、市場では確定値(8/23発表)で速報値から下方修正されるとの見方あり
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BOM(メキシコ中銀)は8月15日の政策会合で、0.25%の利下げを決定。政策金利を8.25%から8.00%に引き下げました。BOMの利下げは本来、メキシコペソにとってマイナス材料ですが、主要国中銀の多くや新興国中銀の一部が利下げへと動いています。そのため、BOMの利下げは市場でそれほど材料視されませんでした。

BOMは、いずれ追加利下げを行いそうです。メキシコの景気低迷に加え、インフレ圧力も景気の低迷によって今後弱まるとみられるためです。BOMの追加利下げの可能性が市場で意識された場合、メキシコペソのさらなる重石となりそうです。

ただ、メキシコペソ安が一段と進む場合、追加利下げの可能性は低下すると考えられます

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。