(AM) 米ドル/円は105~107円のレンジに移行!?

2019/08/16 08:56

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・15日発表の米経済指標は、おおむね良好な結果。NYダウは反発
・米景気の先行き懸念が後退してリスク回避は一服か
・ただし、リスク回避の動きを再び強めかねない要因は残存
・米ドル/円は8月2日以降、“105~107円”のレンジで推移

(欧米市場レビュー)

15日欧米時間の外国為替市場では、ユーロが軟調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.10896米ドル、ユーロ/円は117.569円へと下落しました。レーン・フィンランド中銀総裁が“ECB(欧州中銀)は9月の理事会で景気刺激策を打ち出す必要がある”と述べたことが、ユーロ売り材料となりました。

*ユーロ/米ドルのテクニカル分析は、本日16日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

BOM(メキシコ中銀)は、0.25%の利下げを決定。政策金利を8.25%から8.00%へ引き下げました。利下げ発表後にメキシコペソが下落しましたが、下落は一時的でした。

(本日の相場見通し)

昨日(15日)発表された米国の主要経済指標は、鉱工業生産こそ市場予想を下回りましたが、それ以外は市場予想を上回り、おおむね良好な結果でした。また、14日に今年最大の下げ(800ドル)を記録したNYダウも昨日反発(99.97ドル高)しました。

これらは米国景気の先行きに対する市場の懸念をいったん後退させそうです。リスク回避の動きが一服し、米ドル/円クロス円は目先底堅く推移するかもしれません。

<米経済指標の結果>
( )は市場予想
・7月小売売上高(前月比):+0.7%(+0.3%)
・8月NY連銀製造業景気指数:+4.8(+3.0)
・8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数:+16.8(+10.0)
・7月鉱工業生産(前月比):-0.2%(+0.1%)

ただし、米株式市場は依然として不安定であり、米債券市場の動向や米中貿易摩擦、香港情勢にも要注意です。昨日の米債券市場では、前日に続いて10年債の利回りが2年債の利回りを下回る“逆イールド”が発生しました(その後、逆イールドは解消)。逆イールドは景気後退の前兆とされます。リスク回避の動きを再び強めかねない要因は残存しています。

米ドル/円は8月2日に107円を割り込んで以降、105~107円のレンジで推移しており、レンジが以前の“107~109円”から“105~107円”へ移行しているように見えます。市場ではそれが意識されて、107円に近づく場面では“売り(米ドル売り/円買い)圧力”が強まり、105円に接近する場面では“買い意欲”が強まる可能性があります。

米ドル/円(日足。2019/4/15~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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