(AM) 米USTRの発表を受けて円安に

2019/08/14 08:47

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・USTR(米通商代表部)は対中追加関税第4弾を9月1日に発動すると正式に発表
・一方で、一部製品については12月15日まで発動を延期
・米中貿易摩擦をめぐる懸念が後退し、目先は円が弱含む可能性も
・リスク回避要因は残存しており、引き続き注意は必要
・ドイツGDP(本日14発表)の結果にユーロが反応する可能性あり

(欧米市場レビュー)

13日欧米時間の外国為替市場では、が反落。一時、米ドル/円は106.936円、ユーロ/円は119.532円、豪ドル/円は72.879円、NZドル/円は69.138円へと上昇しました。米中貿易摩擦をめぐる懸念が後退し、円安材料となりました(*後述)。

(本日の相場見通し)

USTR(米通商代表部)は13日、対中追加関税第4弾を9月1日に発動すると正式に発表。一方で、スマートフォンやノートパソコンなど一部製品については12月15日まで発動を延期するとしました。

また、ライトハイザーUSTR代表と劉鶴・中国副首相が13日に電話協議を行い、今後2週間以内に電話協議を再度行うようです。

米国が一部製品の追加関税の発動を延期したことで、市場では米中摩擦への懸念が後退しました。目先は、これまでのリスク回避の巻き戻しが進んで円が弱含む可能性があります。ただ、香港のデモやアルゼンチンの政情不安などリスク回避要因は残存しており、またトランプ米大統領の発言によって状況は変わり得るため、引き続き注意は必要です。

米ドル/円は、6月初め以降約2カ月間続いたレンジ(おおむね107~109円)下限である107円近辺で上値を抑えられている状況です(下のチャートのオレンジ色の丸)。そのため、107円に接近するにつれてテクニカル面から“売り(米ドル売り/円買い)圧力”が強まるとみられます。

米ドル/円(日足。2019/5/1~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

本日(14日)は、ドイツの4-6月期GDP速報値が発表されます(日本時間15:00)。市場予想は前期比マイナス0.1%と、ドイツ経済はマイナス成長に転落するとみられています。市場の予想以上にGDPが落ち込んだ場合、ユーロが下落する可能性があります。ユーロ/米ドルユーロ/円は、それぞれ1.10978米ドル(8/5安値)と117.491円(8/12安値)が当面の下値メドになりそうです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。