(AM) 米ドル/円は105円割れの可能性も・・・

2019/08/13 08:55

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・人民元やアルゼンチンペソの動向、香港情勢に要注意
・主要国の株価にも目を向ける必要
・リスク回避の動きが継続して米ドル/円やクロス円は上値が重い展開になりそう

(欧米市場レビュー)

12日欧米時間の外国為替市場では、が堅調に推移。一時、米ドル/円は105.051円、ユーロ/円は117.491円、豪ドル/円は70.883円、NZドル/円は67.687円へと下落しました。米中貿易摩擦の激化や香港のデモをめぐる懸念、アルゼンチンの政局不安などから、リスク回避の動きが強まり、円高材料となりました(*後述)。

(本日の相場見通し)

足もとでリスク回避の動きになりやすい材料が相次いでいます。

中国人民銀行は昨日(12日)、人民元の対米ドル基準値を7.0211元に設定。8営業日連続で前日から元安方向に設定しました。元安が一段と進むようであれば、“中国は為替操作をしている”と非難する米国との対立がさらに深まるおそれがあります。

香港のデモ激化に対して中国政府は直接介入の可能性を示しています。香港マカオ事務弁公室の楊光報道官は12日、「テロリズムの兆候が出始めている」と指摘し、「香港は重大な岐路にある」と警告。中国メディアの一部は同日、「人民武装警察部隊が大規模訓練のため深センに集結している」と伝えました。

アルゼンチンの大統領選予備選では、フェルナンデス元首相(左派)が現職のマクリ氏に大差をつけて首位に立ちました。それを受けてアルゼンチンペソが急落。対米ドルで過去最安値を記録しました。

*13日の『スポットコメント(同時多発的な地政学リスクの上昇)』もご覧ください。

本日(13日)もリスク回避の動きになりやすいとみられ、米ドル/円やクロス円は上値の重い展開が想定されます。人民元やアルゼンチンペソの動向、香港情勢に引き続き注意が必要と同時に、主要国株価の値動きにも目を向ける必要がありそうです。人民元安や主要国の株安が進行するなどして、リスク回避の動きが一段と強まる場合には、円高圧力は増大する可能性があります。

米ドル/円104.580円(1/3安値)が目先の下値メドになりそうです。その水準を下回る場合、テクニカル面からも下落圧力が加わりやすくなるとみられ、103.454円に向けて下がる可能性があります。98.760円(2016年6月安値)から118.650円(同12月高値)の上昇幅19.890円に対して、76.4%下落した水準が103.454円です(フィボナッチ参考)。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。