(AM) 米ドル/円には下落圧力が加わりやすい!?

2019/08/09 08:45

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米中両国の対立が一段と激化するおそれ。リスク回避の動きが進む可能性も
・人民元の動向にも目を向ける必要がありそう。人民元の対米ドル基準値に注目
・RBA(豪中銀)総裁は、金融政策の先行きについて新たな手掛かりを提供するか

(欧米市場レビュー)

8日欧米時間の外国為替市場では、米ドルが軟調に推移。米ドル/円は106.100円近辺で推移した一方、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、豪ドル/円、NZドル/円は上昇しました。NYダウの大幅高や中国の7月の輸出が市場予想に反して増加し、リスク回避の動きが後退しました。NYダウの終値は、前日比371.12ドル(1.43%)高の26378.19ドル。中国の輸出の結果は前年比3.3%増、市場予想は2.0%減でした。

メキシコの7月CPI(消費者物価指数)は、ほぼ市場予想通りの結果。そのため、メキシコペソに大きな反応はみられませんでした。

CPIの結果は、以下の通りです。( )は市場予想
・総合CPI(前年比):+3.78%(+3.79%)
・コアCPI(前年比):+3.82%(+3.82%)

(本日の相場見通し)

「米政府は、米企業がファーウェイ(中国の通信機器大手)との取引再開のためのライセンスに関する決定を先送りしている」との報道があります。

トランプ米大統領が8月1日、「約3000億米ドル相当の中国からの輸入品に対して9月1日から10%の追加関税を課す」と発表。それを受けて、中国は米国産の農産物の輸入を停止しました。報道が事実ならば、米国はその報復として決定を先送りしているとみられます。

これを受けて、市場では米中両国の対立激化への懸念が高まる可能性があります。その場合にはリスク回避の動きが進みやすいと考えられ、米ドル/円やクロス円は軟調に推移しそうです。

一方で、人民元の動向にも引き続き目を向ける必要があります。昨日(8日)の人民元の対米ドル基準値は7.0039元でした。本日の基準値がそれよりも大幅に元安方向に設定されれば、人民元が下落する可能性があります。その場合にも米中両国の対立激化への懸念が高まるかもしれません。

米ドル/円については引き続き、105円台半ばが目先の下値メドになりそうです。105円台半ばは、8月6日と7日の安値(105.499円、105.465円)水準です。

豪ドルは、本日のロウRBA(豪中銀)総裁の議会証言が材料になる可能性があります。RBAは“必要なら追加利下げを行う”との姿勢を示す一方、市場は10月か11月に追加利下げがあるとみています。ロウ総裁の証言が市場の利下げ観測を一段と強める内容の場合、豪ドルが軟調に推移する可能性があります。リスク回避の動きも加われば、豪ドル/米ドル0.66776米ドル(8/7安値)、豪ドル/円70.730円(同)に接近するかもしれません。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。