(AM) トルコ中銀は4.25%の利下げを決定

2019/07/26 09:07

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・総裁解任直後の会合で大幅に利下げ。TCMB(トルコ中銀)の独立性をめぐる懸念は一段と強まる可能性も!?
・ECB(欧州中銀)理事会が終わり、市場の関心は来週の米FOMCへ!?
・本日26日、米国の4-6月期GDP発表。FRBの利下げ観測が強まれば、米ドル安が進行しそう

(欧米市場レビュー)

TCMB(トルコ中銀)は4.25%の利下げを決定。政策金利を24.00%から19.75%に引き下げました。その決定を受けてトルコリラが下落し、トルコリラ/円は一時18.514円へと値を下げました。ただ、下落は一時的に終わり、トルコリラは結局、対米ドルや対円でTCMBの政策金利発表前の水準へと戻りました。

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25日欧米時間の外国為替市場では、ユーロが乱高下しました。ECB(欧州中銀)は政策金利を据え置くことを決定。声明では、「政策金利は2020年上期まで現行水準、あるいはそれを下回る水準にする」と表明し、これまでの“2020年上期まで現行水準に据え置く”との方針を撤回しました。これらは市場の大方の予想通りでしたが、ECBが新たな量的緩和策を検討するとしたことで、ユーロが下落。一時、ユーロ/米ドルは1.11000米ドル、ユーロ/円は119.993円へと下落しました。

その後、ドラギECB総裁が今回の理事会で利下げは議論されなかったことを明らかにすると、ユーロは反発。一時、ユーロ/米ドルは1.11851米ドル、ユーロ/円は121.324円へと上昇しました。

*ECB理事会については、26日の『ファンダメ・ポイント』にて解説していますので、ご覧ください。

(本日の相場見通し)

TCMB(トルコ中銀)の利下げ(4.25%)に対するトルコリラの反応は一時的でした。「エルドアン大統領が前回6月のTCMB会合前にチェティンカヤ総裁(当時)に“3.00%の利下げ”を要求していた」との報道(7/19)があったため、今回の会合で大幅に利下げすることは市場にある程度織り込まれていたのかもしれません。

ただ、市場ではTCMBの独立性をめぐる懸念が一段と強まる可能性があります。利下げの要求に従わないチェティンカヤ総裁をエルドアン大統領が解任(7/6)した直後の会合で、TCMBが大幅な利下げに踏み切ったためです。

今回の会合の議事録が7月31日に公表されます。その内容次第では、TCMBの独立性をめぐる懸念からトルコリラに下押し圧力が加わるかもしれません。

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ECB(欧州中銀)理事会が終わり、市場の関心は来週(7/30-31)のFOMC(米連邦公開市場委員会)へと移りそうです。

市場ではFOMCで0.25%の利下げが決定されるとの見方が有力。関心は、その後の利下げペースへと向きつつあります。CMEグループのFEDウォッチによると、金利先物市場はFRB(米連邦準備理事会)が年内に3回以上(7月を含む)の利下げを行う確率を約53%織り込んでいます。

本日(26日)、米国の4-6月期GDP速報値が発表されます(日本時間21:30)。それが市場予想の前期比年率+1.8%を下回った場合、FRBの利下げ観測が一段と強まりそうです。米ドル安圧力が加わり、米ドル/円は約2カ月にわたって続くレンジ(おおむね107~109円)下限である107円に向けて下がる可能性があります。

米ドル/円(日足。2019/3/25~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

*米ドル/円のテクニカル分析は、26日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。