(PM)BOCと他の中銀の金融政策の方向性に違い

2019/07/23 15:17

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米FRBなど主要国中銀の多くが利下げ方向
・一方、BOC(カナダ中銀)は政策金利を当面据え置くとみられる
・方向性の違いが意識されれば、カナダドルは上昇基調を強める可能性も!?

BOCは2018年10月に利上げを実施。その後、前回会合(2019/7/10)まで6回連続で政策金利を据え置きました。

RBNZ(NZ中銀)が5月、RBA(豪中銀)は6月と7月に利下げを行い、FRB(米連邦準備理事会)やECB(欧州中銀)も近々利下げに動く可能性があります。

それに対してBOCは政策金利を当面据え置くとみられます。カナダのインフレ率がBOCの目標中央値近辺にあることや、カナダ景気が今後持ち直すとみられるためです。

カナダの6月の総合CPI(消費者物価指数)は前年比+2.0%と、BOCのインフレ目標(+1~3%)の中央値である2%と一致。3つのコアインフレ指標も2%近辺でした。


(出所:リフィニティブより作成)

カナダ経済は2018年10-12月期と2019年1-3月期に低迷。カナダのGDP成長率はそれぞれ前期比年率+0.3%、+0.4%でした。ただ、BOCは“景気減速は一時的”とみています。7月に公表した金融政策報告では4-6月期の成長率は前期比年率+2.3%、2019年(年間)の成長率は+1.3%と予想。それぞれ4月時点の+1.3%、+1.2%から上方修正しました。

FRBやECBなどが利下げへと向かうなか、BOCは政策金利の据え置きを当面続けると予想されます。こうした金融政策の方向性の違いが市場で意識されれば、カナダドルは上値を試す展開になる可能性があります。BOCの次回会合は9月4日です。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。