(PM)RBA議事録は労働市場を注視。豪ドルの動向も判断に影響!?

2019/07/16 15:23

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・RBA(豪中銀)は必要なら追加利下げを行うと表明。労働市場の動向を注視する姿勢
・18日、豪雇用統計発表。その結果を受けて市場の利下げ観測は変化するか
・豪ドルが上昇を続ける場合、RBAは利下げに踏み切るかも

RBA(豪中銀)は本日(16日)、7月2日の政策会合の議事録を公表。この会合では0.25%の利下げが決定されました。

議事録では、RBAの金融政策は労働市場が鍵を握ることが改めて示されました。

議事録は豪労働市場について、「過去数カ月にわたる労働需要の強さのほとんどが、失業率の低下よりも労働参加率の上昇によって満たされている」と指摘。「民間部門の賃金の伸びは緩やかに上向いているが、全体としては低水準にとどまっている」とし、「労働市場の余剰能力は当面続く可能性があることを示唆している」との見方を示しました。

議事録は「より低い金利は国民にさらなる雇用を創出し、インフレ目標に向けたより確実な進展を支援する」としたうえで、「理事会は引き続き労働市場の動向を注視し、経済の持続可能な成長とインフレ目標の達成を支援するため、“必要ならば”金融政策を調整する」と表明しました。

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RBAは6月と7月の2カ月連続で利下げを実施。現在の政策金利は過去最低の1.00%です。

豪州のインフレ率はRBAの目標を下回り続けています。1-3月期のCPI(消費者物価指数)上昇率は前年比+1.3%、基調インフレ率は同+1.40%。RBAの目標は+2~3%です。

RBAは“インフレが加速するためには、失業率が4.5%へと低下する必要がある”との見方を示しています。そのため、失業率が4.5%に向けて低下しない限り、追加利下げの可能性はあると考えられます。豪州の5月の失業率は5.2%。6月分は今週木曜日(7/18)に発表されます。

市場ではRBAの次回利下げは11月との見方が有力です(8、9、10月は据え置き)。ただ、6月の失業率が5.2%から悪化(上昇)した場合、8月6日の次回会合での利下げ観測が浮上する可能性があります。

議事録をみると、今後は豪ドルの動向もRBAの政策判断に影響を与えるかもしれません。議事録は「6月の(RBAの)利下げを受けても豪ドルはほぼ横ばいだった」と指摘。政策メンバーは「利下げをすれば、そうしない場合よりも豪ドルは低水準を維持し、経済を支援する可能性がある」と考えたことも判明しました。豪ドルが上昇を続ける場合、RBAは豪ドル高を抑制するために追加利下げに踏み切る可能性があります。

豪ドル/米ドル(日足。2019/3/14~)

(出所:マネースクエアFXチャート)

*豪ドル/円のテクニカル分析は、16日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。