(AM)トルコリラ:米国の制裁に要注意

2019/07/16 08:23

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・12日、ロシア製地対空ミサイルシステムがトルコに到着
・米国の対トルコ制裁が現実味を帯びれば、トルコリラ安が加速する可能性あり
・本日16日、米小売売上高と鉱工業生産発表。米FRBの利下げ観測は変化するか

(欧米市場レビュー)

15日欧米時間の外国為替市場は、小動き。米ドル/円は107.90円前後、ユーロ/米ドルは1.1260米ドル前後、ユーロ/円は121.50円前後で推移しました。米国の7月NY連銀製造業景気指数が4.3と、市場予想の2.0を上回ったものの、市場に大きな反応はみられませんでした。

(本日の相場見通し)

7月12日、S-400(ロシア製の地対空ミサイルシステム)の最初の納入分がトルコに到着しました。報道によると、2回目の納入が間もなく行われ、3回目の納入が夏の終わりごろに行われるようです。

軍事機密がロシアに漏えいするおそれがあるとして、米国はトルコがS-400を導入することに強く反対していました。トルコがS400の導入を強行したことで、米国は制裁を科す可能性があります。

米国の対トルコ制裁への懸念からトルコリラは上値が重い展開が想定されます。対トルコ制裁が現実味を帯びた場合には、トルコリラ安が加速する可能性があります。

本日(16日)、米国の6月小売売上高(日本時間21:30)や6月鉱工業生産(同22:15)が発表されます。市場は、FRB(米連邦準備理事会)が7月30-31日の次回FOMC(連邦公開市場委員会)で利下げを行うと予想。利下げ幅については0.25%との見方が有力ですが、0.50%との見方もあるようです。CMEグループのFEDウォッチによると、金利先物市場が織り込む利下げは、0.25%幅が70.3%、0.50%幅が29.7%です(7/15時点)。

小売売上高と鉱工業生産の市場予想はいずれも前月比+0.1%。それらが市場予想を上回る結果になれば、7月FOMCでの0.50%幅の利下げ観測が後退し、米ドルが上昇する可能性があります。米ドル/円108.569円(7/12高値)が目先の上値メドになりそうです。一方、下値メドは107.518円(7/3安値)が挙げられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。