(PM)カナダドル:10日のカナダ中銀の政策会合に注目

2019/07/09 14:40

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・BOC(カナダ中銀)は政策金利の当面据え置きを示唆し、中立的なスタンスを維持か
・自国通貨高に懸念が示されれば、カナダドルは上値が重くなる可能性も

BOCが10日に政策金利を発表します(日本時間23:00)。政策金利は現行の1.75%に据え置かれるとみられ、今回はBOCの政策スタンスが焦点になりそうです。その点で金融政策報告や声明の内容、ポロズBOC総裁の会見に注目です。

金融政策報告では、2019年のGDP成長率見通しが前回4月時点の+1.2%から上方修正される可能性があります。カナダ経済が持ち直しつつあるためです。カナダの3月と4月のGDP(月次)は連続する2カ月間でみれば2017年11-12月以来の高い伸びを記録し、5月の貿易収支は7.6億カナダドルの黒字と、市場予想(15.0億カナダドルの赤字)に反して黒字でした。

一方で米中貿易摩擦は依然として解決しておらず、世界経済の先行き不透明感は依然として大きい状況です。そのため、BOCは声明で政策金利の当面据え置きを改めて示唆するとともに、中立的な政策スタンスを維持しそうです。その通りになれば、市場では利下げを示唆するFRB(米連邦準備理事会)やECB(欧州中銀)との金融政策の方向性の違いが意識されて、カナダドルは堅調に推移する可能性があります。

ただし、カナダドルが先週、対米ドルで約8カ月ぶりの高値をつけました。通貨高は景気やインフレの下押し要因となるため、声明や総裁会見の中でカナダドル高に懸念が示される可能性もあります。その場合、カナダドルは上値が重くなるかもしれません。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。