(PM)カナダ中銀の利下げの可能性は低下!?

2019/07/04 12:30

デイリーフラッシュ

米国は本日(4日)、祝日(独立記念日)。米株式市場や債券市場、商品市場はいずれも休場です。欧米時間の外為市場は様子見ムードが漂い、比較的落ち着いた相場展開になりそうです。ただ、市場参加者が減少して流動性が低下する分、突発的なニュースが出てきた場合には値動きが増幅される可能性もあり、注意が必要です。

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【ポイント】
・4月GDPや企業見通し調査は、カナダ景気の減速が一時的だったことを示唆
・BOC(カナダ中銀)が利下げする可能性は低下!?
・BOCは7月10日に政策会合を開催。声明で政策金利の据え置きが示唆された場合、カナダドルの上昇要因になりそう

RBNZ(NZ中銀)は5月に、RBA(豪中銀)は6月と7月に利下げを実施しました。また、FRB(米連邦準備理事会)は年内に複数回の利下げを示唆し、ECB(欧州中銀)も利下げの可能性に言及しています。

市場ではBOC(カナダ銀行、中銀)が年内に利下げするとの観測もありますが、以下のことからその可能性は低下したと考えられます。

6月28日に発表されたカナダの4月GDP(月次)は前月比+0.3%と、市場予想の+0.1%を上回りました。GDP成長率は3月(+0.5%)に続いて高い伸びを示し、連続する2カ月間でみれば2017年11-12月(+0.5%、+0.3%)以来の大きさでした。

BOCは6月28日、四半期企業見通し調査を公表。調査では、売上高の伸びが過去1年間と比べて高まると予想した企業の割合は44%、伸びが鈍化すると予想した企業は21%でした。前回はそれぞれ40%と34%だったため、景気の先行きに対して楽観的な見方が増えつつあることが示されました。

カナダの経済成長は減速傾向にあり、2018年10-12月期と19年1-3月期のGDP成長率はそれぞれ前期比年率+0.3%と+0.4%でした。ただ、BOCは4月時点で“それらの景気減速は一時的”と分析。成長率は4-6月期に+1.3%へと回復するとの見通しを示しました。3月と4月のGDP(月次)や企業見通し調査の結果は、BOCの見通し通りカナダの景気減速が一時的だったことを示唆しています。

BOCは7月10日に政策会合を開きます。主要国中銀の多くが緩和姿勢を強めるなか、10日の会合時の声明で政策金利を当面据え置くことが示唆された場合、カナダドルの上昇要因となりそうです。


(出所:リフィニティブより作成)


(出所:リフィニティブより作成)

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。