(AM)米FRBの利下げ観測は一段と高まるか!?

2019/07/03 08:34

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・本日3日、米ADP雇用統計とISM非製造業景況指数が発表
・市場では米FRBが年内に3回以上利下げする確率を約5割織り込む
・トルコCPIはTCMB(トルコ中銀)の7月利下げ観測を補強するか
・トルコリラは、ロシア製ミサイルシステムの問題をめぐる米国の対応に注意

(欧米市場レビュー)

2日欧米時間の外国為替市場では、が強含み。一時、米ドル/円は107.769円、ユーロ/円は121.736円、豪ドル/円は75.301円、NZドル/円は71.890円へと下落しました。以下のことからリスク回避の動きが強まり、円の支援材料となりました。

 ・USTR(米通商代表部)が、EUのエアバス(欧州の航空機メーカー)への補助金に対する報復措置として課す可能性がある40億米ドル相当の追加関税の対象品目を公表
 ・世界景気の先行き懸念。1日に発表された中国、ドイツ、ユーロ圏の製造業PMIはいずれも市場予想を下回りました。また、カーニーBOE(英中銀)総裁は2日、「英国の合意なきEU離脱に起因する英経済に対するリスクは増大している」との見方を示しました。

EU首脳は2日、次期ECB(欧州中銀)総裁にラガルドIMF(国際通貨基金)専務理事、次期欧州委員長にフォンデアライエン独国防相を指名することで合意しました。

(本日の相場見通し)

本日(3日)は、米国の6月ADP雇用統計6月ISM非製造業景況指数が発表されます。発表時間はそれぞれ、日本時間21:15、23:00です。

市場は、FRB(米連邦準備理事会)が7月30-31日のFOMC(連邦公開市場委員会)で利下げを行うと予想。関心は年内に何回利下げをするのか?に移りつつあります。CMEグループのFEDウォッチによると、金利先物市場は年内3回以上の利下げの確率を50.9%織り込んでいます(7/1時点)。

ADP雇用統計やISM非製造業景況指数がそれぞれ市場予想の前月比14.0万人増、55.9を下回った場合、市場の利下げ観測は一段と高まり、米ドルが下落する可能性があります。また、リスク回避の動きが強まり、円高圧力が加わることも考えられます。

*米ドル/円のテクニカル分析は、3日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

本日はまた、トルコの6月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間16:00)。昨年のトルコリラ下落に伴うベース効果によってCPI上昇率は5月の前年比+18.71%から鈍化するとみられます。CPIが市場予想の15.74%を下回れば、TCMB(トルコ中銀)が次回7月25日の会合で利下げするとの観測が高まり、トルコリラは軟調に推移する可能性があります。

“S-400(ロシア製の地対空ミサイルシステム)が7月10日までにトルコに納入される”との報道があります。実際に納入された場合の米国の対応には注意が必要です。米国が対トルコ制裁に向けて動くようならトルコリラには下押し圧力が加わりそうです。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。