(AM)FRBの大幅な利下げ観測が後退し、米ドルは下げ渋るか

2019/06/26 08:38

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米セントルイス連銀総裁が「7月に0.50%の利下げは必要ない」と発言
・市場では7月のFOMCでの0.50%の利下げ観測が後退
・本日26日、NZ中銀が政策金利を発表。政策金利は据え置きとみられるが、利下げ観測も根強い

(欧米市場レビュー)

25日欧米時間の外国為替市場では、米ドルが強含み。一時、米ドル/円は107.360円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.13431米ドル、豪ドル/米ドルは0.69369米ドル、NZドル/米ドルは0.66240米ドルへと下落しました。ブラード米セントルイス連銀総裁の発言(*後述)を受けて、FRB(米連邦準備理事会)の大幅な利下げ観測が後退し、米ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

ブラード米セントルイス連銀総裁は昨日(25日)、「7月のFOMC(連邦公開市場委員会)で0.50%の利下げが必要だとは考えていない」と語りました。

ブラード総裁は先週(6/18-19)のFOMCで投票権を持つ10人のうちただ一人0.25%の利下げを主張(他の9人は据え置き)、FRB当局者の中でハト派の一人とされます。

そのブラード総裁が7月に0.50%の利下げを行う必要はないとの見方を示したことで、市場では7月FOMCでの大幅な利下げ観測が後退。CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物市場が織り込む7月30-31日の次回FOMCにおける0.50%の利下げの確率は、42.6%から29.2%へと低下しました(0.25%の利下げの確率は57.4%から70.8%へと上昇)。

先週のFOMC以降、FRBの利下げ観測を背景に米ドル安が進行しました。利下げ観測は引き続き米ドルの重石になりそうですが、目先はブラード総裁の発言が意識されて米ドルは下げ渋る可能性もあります。米ドル/円106.781円(6/25安値)が目先の下値メドになりそうです。

本日はRBNZ(NZ準備銀行、中銀)が政策金利を発表します(日本時間11:00)。その結果にNZドルが反応する可能性があります。政策金利は現行の1.50%に据え置かれそうですが、0.25%の利下げ観測も根強くあります。そのため、政策金利が据え置かれた場合、NZドルは上昇するかもしれません。ただし、声明の内容が8月利下げを示唆するものになれば、NZドルの上昇は長続きしない可能性もあります。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、本日の利下げの確率が30.6%(据え置きは69.4%)織り込まれています。

*NZドル/米ドルのテクニカル分析は、26日の『テクニカル・ポイント』をご覧ください。

トランプ米大統領と習近平・中国国家主席が今週末(6/29?)に会談し、貿易問題を協議します。米中首脳会談を控え、両国の通商協議の行方についての観測が浮上する可能性もあります。市場で通商協議進展への期待が高まる場合、円安が進行することも考えられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。