(AM)トルコ中銀は状況次第で利下げに動くことを示唆

2019/06/13 09:21

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・TCMB(トルコ中銀)は政策金利を据え置き、引き締め的な金融政策を維持
・TCMBは一方で、「インフレ見通しが大幅に改善するまで」との文言を削除

(欧米市場レビュー)

12日欧米時間の外国為替市場では、ユーロが軟調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.12812米ドル、ユーロ/円は122.402円へと下落しました。トランプ米大統領が「ノルドストリーム2(ロシア産天然ガスをバルト海経由で欧州へ輸送するパイプライン)計画をめぐり制裁を検討している」と述べ、ドイツに対してエネルギーでロシアに依存しないように警告。それがユーロの重石となりました。

英ポンドも弱含み。ポンド/円は一時、137.540円へと値を下げました。英労働党(野党)が提出した“合意なきEU離脱を阻止するための動議”を下院が否決し、英ポンドに対して下落圧力が加わりました。この動議は、合意なき離脱を回避する方法を25日に議会で審議するというものでした。

(本日の相場見通し)

TCMB(トルコ中央銀行)は昨日(12日)、政策金利を24.00%に据え置くことを決定しました。据え置きは6会合連続です。

声明では、「内需の状況や引き締め的な金融政策がディスインフレを支えている」と指摘。「価格設定行動に対するリスクを抑制し、ディスインフレのプロセスを強固にするために、引き締め的な金融政策スタンスを維持する」と表明しました。

前回4月25日の声明は、「内需の状況がインフレ指標を幾分改善させている」としたうえで、「インフレ見通しが大幅に改善するまで、引き締め的な金融政策スタンスを維持する」でした。

今回、「インフレ見通しが大幅に改善するまで」との文言が削除されました。それによって、TCMBはいつでも政策変更に動く可能性があることを示したと考えることができます。CPI上昇率が鈍化傾向にあることを踏まえると、トルコリラ安が進行しなければ、TCMBは近い将来に利下げに動くかもしれません。

TCMBが引き締め的な金融政策スタンスを維持したことは、トルコリラを下支えする可能性はあります。ただ、市場では今回の声明を受けて、早期の利下げ観測が浮上することが考えられます。今後、利下げ観測が強まるようであれば、トルコリラの下押し材料となる可能性もあります。

本日(13日)は、豪州の5月雇用統計が発表されます(日本時間10:30)。RBA(豪準備銀行、中銀)の追加利下げ観測があるなか、雇用統計がその観測を補強する結果になれば、豪ドルが下落しそうです。市場予想は失業率が5.1%、雇用者数が前月比1.75万人増です。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランドを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。